2015年

5月

07日

交通事故の損害の大きさを指導していますか──その5

■起こってからでは遅すぎる──安易な行動が大事故に結びつく危険を軽視しない!

事故の社会的損害

 軽い気持ちでした運転行動が、他の車の交通事故を誘発し、それが大きな社会的損害を生み出すことがあります。

 

 今回は、社会的影響の大きかった事故事例のなかで、高速道路での車線変更が大きな事故を誘発し、その結果、高速道路の長時間通行止めにまで発展した事例について紹介します。指導の参考にしてください。

事例■進路変更したワゴン車を避けきれずタンクローリーが横転、液体酸素が流出!

鉄板15枚が落下し2名死亡
     

■高速道路が12時間にわたって通行止めに!

 

 平成21年(2009年)1月2日午前7時10分頃、宮城県の東北自動車道下り車線で、タンクローリーが横転する事故が発生しました。

 

 宮城県警・高速隊によると、走行車線から追越車線に進路変更しようとしたワゴン車と追越車線を後ろから来た大型タンクローリーが衝突し、衝突を回避しようと急ハンドルを切ったタンクローリーは、中央分離帯を突き破って、そのまま上り線側に進入して横転しました。


 衝突のため、双方の運転者や同乗者が重軽傷を負っただけでなく、タンクローリーに積載されていた液体酸素が漏れ出し、引火や爆発の危険性が高いことから撤去作業に時間を要し、現場を含む区間が約12時間に渡って通行止めとなりました。

【事故の教訓】
固縛が不十分な場合
危険物を積載した車には無理をさせない
 危険物を積載した大型タンクローリーなどは、重心が高く、液体の振動現象が影響して横転しやすくなっていますので、急制動をかけると大変に危険です。


 大型タンクローリなどの前に割り込んだり、急な進路変更などで相手を脅かすことのないように配慮しましょう。自車が追突されなくても、事故を誘発する恐れがあります。

固縛が不十分な場合
危険物積載車はなるべく走行車線を走ろう
 危険物積載車両の運転者は交通事故に巻き込まれた場合の社会的な影響の重大性をよく認識し、自車はもちろん、周りの車にも交通事故を起こさせないという意識をもって防衛運転を行うことが大切です。


 高速道路で追越車線を走行し続けるのは危険です。原則的に第一車線を走行し、車間距離を大きくとって、自車の前に進路変更されても急制動しなくてすむように心がけましょう。

固縛が不十分な場合
進路変更した車に8割の過失がある
 
高速道路の追越車線を走行する車のスピードは、走行車線を走行する車よりも速いので、進路変更する車はそれだけ注意を要することから、事故が発生した場合、基本の過失割合は8割対2割で、進路変更した車の過失が重くなっています。
 追越車線で追突した側の車の「スピード違反が著しい」など過失が大きくても、追突側は1割~2割の過失が加算されるだけで、6割対4割に修正されるのがやっとです。


 つまり、進路変更しなければ後続車の通行を妨げることがなく、事故は発生しなかったと考えられるからであり、それだけ進路変更は慎重に行う必要があるということです。

(過失割合は「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準[全訂5版]別冊判例タイムズ38号」を参照しました)

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■交通事故が社会に大きな損害を与えることを指導しましょう

事故によって鉄道をストップさせたり、田んぼに廃油を流出させるなど、社会に大きな損害を与える事故が発生することがあります。

 

小冊子「こんなに大きい!事故の社会的損害」は、わずかなミスや、低い安全意識による交通事故が、事故の当事者以外の人にも大きな損害を与え、取り返しの付かない事態に発展することを理解していただくことのできる教育教材です。

 

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