2015年

9月

10日

10月の運転管理 …… 平成27年

■夜間の歩行者事故を防ごう

 秋が深まり、日が短くなるのにしたがって、薄暮・夜間における事故の発生が心配される時期です。とくに、夜間は歩行者の死亡重傷事故が多いので注意が必要です。

 

 また、10月第1週には全国労働衛生週間が実施されます。

 最近、運転者の健康問題に起因する交通事故が増えていますが、心身の健康を保って運転業務ができるよう、管理者はサポートを心がけてください。フォークリフトなどの運転資格者に対しても、健康管理の徹底を心がけてください。

 

 とくにメンタル面での問題点はなかなか目に見えにくいのですが、普段の会話の中でコミュニケーションを深めて、情報交換を行いましょう。その上で、朝礼や点呼時における観察で運転者の様子に配慮することが重要です。

10月の
安全運転目標


10月の
重点管理目標

10月の
健康管理目標


  

■10月の安全運転目標──ドライバーの皆さんへ

高齢者の歩行中事故
   イラストは、小冊子「高齢者との事故を防ごう」より

夜間の歩行者見落としに注意する

 歩行中の人が車やバイクによってはねられて死亡するケースでは、約68%が夜間における事故であることをご存知ですか?

  

 年齢層別にみると、昼間の死亡事故が多いのは、15歳以下の子どもだけで、16歳~64歳の成人の場合、昼間の事故死者65人に対して、夜間は327人と約5倍に激増します。

 

 また、歩行者死亡事故の約7割を占める高齢者でも、夜間の死亡事故割合が高く、昼間の378人に対して、夜間は685人と約2倍も夜間事故が多発していることがわかります。

(いずれも平成26年中の統計より) 


■右から横断の歩行者に注意

 夜間の歩行者事故防止で重要な点は、車が少ない場所でも速度を出し過ぎないこととです。

 

 また、対向車や前車がいない場合、下向きライトでは危険の発見が遅れるので、上向きライトにすぐ戻す動作を徹底し、とくに右側から横断する歩行者を見落とさないことです。

 

 これから日没が急速に早くなり、それだけ夜間事故の危険が増しますので、歩行者の見落としによる事故を防止するため、注意して走行しましょう。

 

 

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高齢歩行者死亡事故における違反

上図はいずれも平成26年中の交通事故統計(警察庁)より作成

 

  

■10月の重点管理項目──管理者の皆さんへ

上向きライトの基本を確認

 走行用ライトは上向きにするのが基本であり、下向きライトはすれ違い時などに対向車に配慮するための臨時の減光措置ですが、これを理解していないドライバーが非常に多いため、夜間の歩行者事故は減光時に多発しています。

 

 運転者に対しては、「減光の必要がなくなったら上向きライトに戻す」ことを徹底して指導してください。

 

 下向きライトで見える視認距離は一般に40m(上向きライトでは100m)と言われていますが、これは視認条件がよい場合の数字です。

 

 たとえば、下向きライトでは明るい服装をした人の場合は約38mの距離で発見できますが、黒っぽい色の服装では26mまで近づかないと気付きません。一方、反射材を着用した人の場合、下向きライトでも57m以上先で反射材が視認できます。


 高齢者の場合、多くが黒っぽい服装をしています。下向きライトで走行していて、26mの至近距離で高齢歩行者を発見したときには、衝突を回避できない恐れが高まります。

 上向きライトに戻すことが、いかに重要であるかがわかります。

高齢者の交通事故防止

■ほとんどの歩行者死亡事故が

 下向きライト時に発生

 下向きライトのままでは死亡事故が多発することは、事故統計でもあきらかです。

 

 たとえば茨城県警察本部の調査では、平成26年中の夜間歩行者死亡事故30件のうち、100%が車のライトが下向きのときに発生し、そのうち50%は上向きライトにしていれば回避が可能だったと推定されています(※1)。


 また、新潟県警察本部における夜間歩行者死亡事故の分析でも96%が、「前照灯は下向き」の事故であり、上向きライトによる車両の死亡事故はほとんどありませんでした(※2)。

 

 対向車や直前を走る車のドライバーの眩惑を防ぐ配慮は大切ですが「ライトは上向きが基本」を合言葉に指導しましょう。  

 (※1 茨城県警察本部発行「交通安全かわら版」平成27年1月 より)

 (※2  新潟県警察本部・ホームページ「夜間の交通事故防止」 より)

  

■労働衛生週間における指導

 10月1日~7日には全国労働衛生週間が実施されます。

 

 今年度のスローガンは

「職場発! 心と体の健康チェック  はじまる  広がる  健康職場」

に決まり、とくに以下の3点が重視されています。

 

 ① ストレスチェック制度の創設によるメンタルヘルス対策

 ② 危険・有害な化学物質に対するリスクアセスメントの実施

  による化学物質管理

 ③ 職場における受動喫煙防止対策




  ①の「ストレスチェック」については12月より義務化されます(従業員数50名以上の事業場)。詳細については、厚生労働省のwebサイトを参照してください。

 

 ②の化学物質について、ドライアイスなど一見あまり危険を感じない物質の運搬で、運転者が作業中に酸欠事故で死亡した事例もあり、軽視は禁物です。取り扱いマニュアルなどの確認とリスクの点検に着手してください。( → こちらも参照

 

 ③の受動喫煙防止対策は努力義務として施行されました。中小企業に対しては喫煙室の設置にかかる費用などに、厚生労働省の助成制度(助成率50%・上限額 200万円) もありますので、従業員の安全を守るために積極的な対策が望まれます。

 


「こころほっとライン」──平成27年9月1日より厚生労働省が開設。全国の労働者やその

 家族、企業の人事労務担当者が、メンタルヘルスに関する悩みについての相談をすることが

 できます(ストレスチェック制度についての相談も受け付けています)。

 【専用ダイヤル】 0120-565-455(無料/携帯、PHSからも利用可能)

 【受付日時】   月・火 17:00 ~ 22:00 / 土・日 10:00 ~16:00

  

■10月の健康管理目標──従業員の皆さんへ

健康起因による交通事故

目の健康に留意しよう

 10月10日は目の愛護デーです。目の健康について考える良い機会ですので、視力検査を受けましょう。

 

 免許申請や更新時の基準視力は片方の裸眼で0.3以上、両眼で0.7以上とされていますが、これは最低限の水準です。

 加齢による影響で、更新時より見えにくくなっている方もいるでしょうから、ぜひ、眼科か眼鏡店などで視力を調べて矯正するようにしてください。

 中高年になると危険性が高まる目の病気には、視野が狭まる「緑内症」やレンズが濁ってかすむ「白内障」、視力が低下する「加齢黄斑変性」などがあります。

 

 見えにくいと感じていながら放置すると、薄暮時の歩行者の見落としなど、思わぬ事故を誘発する危険がありますので、注意してください。


こんな症状がありませんか?

 目がかすむ、物が2重に見える、

対向車のライトがまぶしい

目の前を黒い点が飛んでいるように見える

まっすぐの線がゆがんで見える

距離感がつかめず転ぶことがある

 白内障など、目の病気に

かかっている恐れがあります


  

■その他の管理・指導項目

【すべての安全運転管理担当者の皆さんへ】

エコ・ドライブ
 エコ・ドライブを実践しよう

■エコドライブに取り組んで事故防止

 エンジンを切ってエアコンがなくても快適な季節となってきましたので、アイドリングストップなど、エコドライブに取り組むにはよい時期です。

 今まで、組織的に取り組んでこなかった事業所では、10月から11月にかけて各地でエコドライブ講習会が行われる機会が多いので、指導的ドライバーなどを派遣して、ノウハウを蓄積しましょう。

 

 交通団体からなる「エコドライブ普及推進協議会」のWEBサイトでは、講習会の情報や、誰でも簡単に取り組める「エコドライブ10のすすめ」について紹介していますので、参考にしてください。

 

 エコドライブ活動コンクールを行って普及を促進している「交通エコロジー・モビリティ財団」によると、コンクール参加事業者の平均燃費改善率は約6.4%、交通事故削減率は17.7%という成績を収めています。交通事故防止対策として極めて効果的であることがわかります。

 

 同財団・コンクール参加の平成26年度優秀取組事例集によると、5年間で燃費が23.4%向上し、事故件数を6割削減、車両維持管理費が大幅に減少したという企業もありました。



 ↑ 公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団の「平成26年度 優秀取組事例集」より

  

【事業用自動車の運行管理者の皆さんへ】

大型自動車の重点点検
国土交通省のWEBサイトより

■ストップ!! ザ・車輪脱落事故

 9月~10月は「自動車点検整備推進運動強化月間」が実施されていますが、とくに大型自動車の車輪脱落事故が多発していることに国土交通省が警鐘を鳴らし、ホイールの取付状態等の重点点検を実施するように呼びかけています。

 

 ちなみに、平成26年度は車輪の脱落事故が45件発生し、前年度比26件増=約2.4倍増と激増しています。このうち4件は人身事故につながっていて、3年連続の増加です。

 

 月別の発生傾向では、平成26年11月から27年3月の冬期に30件と多発しているのが特徴的です。

 特に、1月は9件と集中的に発生し、積雪地域の発生率が高くなっています。冬タイヤへの交換時期における、ホイール・ナットの締付力不足やホイール・ボルト等の誤組みなどが影響していると考えられます。

 日常点検・定期点検整備の励行が重要です! 

 

※ホイールナット・ボルトのメンテナンスについては日本自動車工業会のWEBサイトも参照してください。 

 上図は国土交通省の公表資料「車輪脱落事故発生状況(平成26年度)」より引用
 上図は国土交通省の公表資料「車輪脱落事故発生状況(平成26年度)」より引用

  

■10月の安全運転管理ごよみ (2015年/平成27年)

日  付 行 事 等

 1日(木)~

 7日(水)

・「全国労働衛生週間」──平成27年度 労働衛生週間スローガン  

 「職場発! 心と体の健康チェック はじまる 広がる 健康職場

 ※詳しくは、中災防のホームページを参照してください。

 1日(木)~

 31日(土)

・自動車点検整備推進運動強化月間 ──9月~10月の2か月間、国土交通省が点検・整備の重要性を呼びかけています。

 1日(木)

全国トラック運送事業者大会(第20回)──全日本トラック協会主催、

 全国のトラック運送事業者約1,500人が参加。

  於:金沢市 石川県立音楽堂

 第1分科会 「トラック業界の交通安全対策の推進」

 第2分科会 「トラック業界の人材確保及び育成」

 7日(水) 

盗難防止の日──(一社)日本損害保険協会が提唱。「盗(10)難(7)」からの語呂合わせで自動車盗難や車上ねらい、住宅侵入盗などに対する防止策を呼びかけています。

 8日(木)

・寒露(かんろ)

 日(木)~

 12月18日

・過重労働解消のためのセミナー(厚生労働省委託事業)──長時間労働削減対策などに必要な知識やノウハウ、取り組み事例の紹介。各都道府県別に各回100名定員で開催(東京・大阪は複数回実施)。詳しくは、過重労働解消セミナー運営事務局のWEBサイトを参照してください。

 日(金)

トラックの日── 「トラック」の「ト(10)」と「ク(9)」を取って制定。各地のトラック協会でトラック輸送への理解を深め安全を推進する各種行事を開催しています。

 10日(土)

・目の愛護デー ──運転者にとって、目の健康はとても重要です。この日を機会に目を大切にすることについて考えてみましょう。

 11

・安全、安心なまちづくりの日/全国地域安全運動(毎年10月11日~20日)──地域社会における防犯活動の推進に向けた啓発活動を行います。

 12

体育の日(祝日)/石油機器点検の日

 13日(火)

10月の製品安全点検日──経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として、製品の安全な使用法やリコール製品等について、情報提供・注意喚起を行っています。

 15日(木)

助け合いの日──全国社会福祉協議会により制定。日常生活での助け合いや、地域社会へのボランティア活動参加を積極的に呼びかけます。

 15日(木)

・第18回 交通事故総合分析センター/交通事故・調査分析研究発表会

 ──於:JA共済ビルカンファレンスホール(東京都千代田区平河町)

 定員300席 (参加費無料、事前登録制、立見あり)

 詳しくは、ITARDAのWEBサイトを参照してください。

 15日(木)

・第10回 NASVA安全マネジメントセミナー

 於:東京国際フォーラム ホールC

 11:30受付開始  講演時間 13:00~17:30

◯記念講演 平尾 誠二 

 「組織におけるリーダーシップとコミュニケーション」

◯記念講演 瀬川 文子 「ミスはどこまで話せるか?~ヒヤリ・ハット

 が報告しやすい職場をつくる極意~」

詳しくはNASVA(自動車事故対策機構)WEBサイトを参照して下さい。

 16日(金)

交通科学研究会 平成27年度研究討論会

 会場:大阪市立大学梅田サテライト101番教室

    (大阪駅前第2ビル6階)

 テーマ:高齢者の事故防止について(仮題)

 司会:蓮花一己氏(帝塚山大学心理学部心理学科教授)

 討論会:Esko Keskinen氏(フィンランド・トウルク大学名誉教授)

     「高齢ドライバーへの教育的アプローチ(逐語通訳有り)」

     多田昌裕氏  「高齢者の運転行動特性」

     太子のぞみ氏 「高齢者の補償行動と安全」

     柳原崇男氏  「高齢者の健康とモビリティ」

 17日(土)~

 23日(金)

・薬と健康の週間──医薬品を正しく使用することの大切さを訴える週間。車やフォークリフトなどを運転をするときには、薬の副作用などを意識するとともに、必要な薬は正しく服用しましょう。
 21日(水) ・あかりの日──1879年にトーマス・エジソンが京都八幡町(現・八幡市)産の竹を使って白熱電球を完成させた日にちなんでいます。車のライトも点検をしましょう!

 23日()~

 29日(木)

・高圧ガス保安活動促進週間──経済産業省・高圧ガス保安協会などが、

   高圧ガスの保安活動の促進を呼びかけます。平成27年の標語は

 「たぶん・おそらく・いいだろう  気になるときは 再確認」

 高圧ガス保管者は、点検・確認を徹底して高圧ガスによる災害を防ぎましょう。運送事業者は、タンクローリー、バラ積みトラック等における高圧ガス移走時の保安対策を進めましょう。

 24日(土)

・霜降(そうこう)

 24日(土)~

 25日(

第47回全国トラックドライバー・コンテスト──主催:全日本トラック協会/於:自動車安全運転センター 安全運転中央研修所

 25日(

・十三夜──十五夜(中秋の名月)から約1か月後に巡ってくる十三夜は、十五夜に次いで美しい月だといわれます。

 27日(火)~

 11月9日

・読書週間──昭和22年、まだ戦火の傷痕が到るところに残る中「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」という決意のもと、出版社、取次店、書店、図書館、マスコミが協力し、第1回『読書週間』が開催され、国民に大きな希望を与えました。その後、文化の日を中心とした2週間に毎年開催されています。

 2015読書週間 標語 「いつだって、読書日和」

 28日(水)~

 30日(金)

74回 全国産業安全衛生大会 in名古屋 

  主催: 中央労働災害防止協会

  於 : 愛知県体育館/愛知県産業労働センターほか

  労働災害防止に関連するテーマごとに11分科会(13会場)を開催  

 31日(土)

ハロウィン

   
 10月中旬 ・平成27年9月末における交通事故発生状況公表(警察庁)

  12月中旬

・荷主等の事業場の労災防止担当者への安全衛生教育講習会

  (陸災防各都道府県支部

 10月下旬

・平成27年9月末の労働災害速報陸上貨物運送事業労働災害防止協会

 

 

 ◆10月の日没時間国立天文台天文情報センターによる)

 1日(木) 福岡 18:04 大阪 17:43 東京 17:26

 15日(

福岡 17:46 大阪 17:25 東京 17:07
 31日(土) 福岡 17:28

大阪 17:06

東京 16:48

 

「早めにつけよう おもいやりライト
 運動に取り組みましょう!
 運転者の皆さん!10月の日没はつるべ落とし!どんどん日が短くなっています。早めの点灯を意識しましょう。少しの配慮で交通事故を減らすことができます。遅くても日没の30分前には、ぜひ点灯するとともに、歩行者の見落としなどに警戒することを習慣としてください。

 「おもいやりライト運動」は、夕暮れ時のヘッドライト早期点灯を ドライバーに呼びかけて交通事故を削減する運動です。横浜の運動事務局の呼びかけに呼応して全国で点灯活動を展開する動きが出ています。


 詳しくはおもいやりライトのサイトを参照してください

 

 また、JAF(日本自動車連盟)も早期ヘッドライト点灯キャンペーンを展開し、JAFインターネットWEBサイトでライト点灯に関して様々な情報提供をしています。

 ※詳しくは JAF Safety Light のサイトを参照してください

 

■今日の安全スローガン──

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12月9日(金

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