2016年

1月

06日

第10回飲酒実験を開催/マイクロメイト岡山株式会社

多量飲酒が運転に与える影響

 平成27年12月12日(土)に岡山県のマイクロメイト岡山株式会社の「交通安全まなびのば」において、第10回飲酒実験が行われました。

 

 今回は多量飲酒が運転に与える影響をテーマに実験が行われ、午前9時から午後9時までボランティアで集まった男性24名が被験者として参加しました。

 

 また、学術分析としてヒューマンファクターズ総合研究所の金光義弘所長(川崎医療福祉大学名誉教授)、ドクターサポートとして小橋勇二医師(岡山市民病院産婦人科部長)が参加しました。

■飲酒前に機能検査を実施

 まず被験者は飲酒前に、アルコールチェック、運転操作検査、視野検査を受けました。これは、飲酒前と飲酒後で運転における反応速度や、視野の変化を知るためです。

 

 まだ飲酒前ですので、ここで得られるデータは普段の運転における反応速度や、視野を示しており、この値が飲酒後にどのように変化するかが今回の実験のポイントとなります。

 

 なおアルコールチェックは㈱東洋マーク社の検査機、運転操作検査には三菱プレシジョン㈱のDS-20、視野検査にはマイクロメイト岡山㈱の視野診断計が用いられました。

■アルコール5単位と3単位のグループに分かれ2時間かけて飲酒

 被験者はアルコールを5単位(※)摂取するグループと3単位摂取するグループとに別れ、「飲酒運転撲滅!」と乾杯した後、飲酒を開始しました。

 

 お酒は、ビール、日本酒、焼酎、酎ハイ、ウイスキー、梅酒が用意されており、被験者は好きなアルコールを選んで飲むことができます。

 

 また、おでんなどおいしい食事もマイクロメイト岡山社から提供されており、初対面の人とも打ち解けて飲酒できる環境となっていました。

 

)アルコール1単位とは、純アルコール20gのこと。ビールの量に換算すると500mℓ。2単位は純アルコール40gとなり、ビールの量に換算すると、約1ℓ。

■5時間(300分)後も酒気帯び運転の基準を超えるアルコールが検出される

 飲酒が終了すると30分毎に呼気中のアルコール検査が行われました。

 

 5単位を飲酒した人の中には、飲酒直後に呼気中アルコールが0.97mg/ℓという高いアルコール濃度が検出される人もいました。

 

 呼気中アルコール濃度は、時間が経つ毎に低下しますが、90分後の呼気中アルコール濃度は全員が酒気帯び運転の基準である0.15mg/ℓを大きく超える結果となりました。

 

 また5時間(300分)が経過しても、2名の呼気から0.15mg/ℓを超えるアルコールが検出されました。

■飲酒直後でも「運転できる」と回答する人も

 また被験者は、30分毎に「今の状態で運転することができるか」という質問に10段階で回答しました。飲酒直後の回答では、39%の人が「いつもどうり運転できる」「やろうと思えば運転できる」と回答しました。

 

 その後、時間が経つ毎に「運転できる」と応える人の割合が増え、180分後には約74%の人が「いつもどうり運転できる」「やろうと思えば運転できる」と回答しました。

 

 しかしながら、180分後の呼気中アルコール濃度を見てみると、5単位を飲酒した人の全員が酒気帯び運転の基準を大きく超えており、3単位を飲酒した人でも半数が酒気帯び運転の基準を超えています。

 

 この本人の意識と、体内のアルコール濃度のギャップが、飲酒運転を犯してしまう原因の1つと考えられます。

■アルコールの摂取により頭側の視野が狭くなる

視野診断計(マイクロメイト岡山㈱製)
視野診断計(マイクロメイト岡山㈱製)

 飲酒終了後、90分後と300分後に機能検査が実施されました。

 

 視野検査においては、飲酒前と比較して、多くの被験者に頭側の視野狭窄が見られました。

 

 このことは、上方向の視野が狭くなっているということですから、信号機や標識を見落としがちになり、信号無視などから事故につながる危険があるということを示しています。

 

 また、運転操作検査においても飲酒前と比較して90分後には、ほとんどの被験者にアクセル操作やブレーキ反応にミスや遅れが見られ、300分後においても、多くの被験者にミスや反応の遅れがありました。

 

 飲酒終了から300分後には呼気中アルコール濃度が0.15mg/ℓ以下まで下がっている人も多いのですが、実際の反応速度や運転操作にはアルコールが影響を与えていることが考えられます。

■飲酒運転撲滅に向けて

 マイクロメイト岡山㈱では、地元の岡山操山ライオンズクラブなどと協力して、全国でも例のない飲酒実験をこれまで10回実施してきました。

 

 今回の結果についても、すでに中間報告書がまとめられており、飲酒運転撲滅に向けてのデータ活用を呼びかけています。

 

 また、詳細については現在分析作業を進めており、平成28年6月に開催される日本交通心理学会第81回大会で発表される予定です。

【第10回飲酒実験データ】

 

<日時>

平成27年12月12日(土)9:00~21:00

<場所>

マイクロメイト岡山㈱交通安全まなびのば

<主催>

マイクロメイト岡山㈱

NPO法人安心と安全 心のまなびば

ヒューマンファクターズ総合研究所

岡山操山ライオンズクラブ

<学術分析>

川崎医療福祉大学臨床心理学科 金光義弘特任教授

川崎医療福祉大学 新谷卓也助教

マイクロメイト岡山㈱ 三宅宏治

<医師サポート>

岡山市民病院産婦人科 小橋勇二部長

<視覚機能検査>

川島眼科 川島幸夫

<実験統括>

マイクロメイト岡山株式会社 木村憙從会長

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