危機管理意識を高めよう 交通安全教育 事故防止教育

運転管理を行なう上で陥りやすい落とし穴や、押さえておきたいポイントを紹介します。

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無理な運行計画を指示していませんか(2017年3月6日更新)
白ナンバーによる事業運送の危険に気づこう(2017年2月1日更新)
 
準中型自動車の無免許運転を防止しよう2016年12月1日更新)
構内事故の過失責任を意識していますか2016年11月2日更新)
「過労による事故の危険」を意識していますか?(2016年10月3日更新)
フォークリフトの無資格運転を防いでいますか(2016年9月1日更新)
◆ フォークリフトの用途外使用は危険 (2016年7月29日更新)
 
◆ 不安全状態、不安全行動の放置に注意しよう (2016年7月1日更新)
うっかり「高さ」を忘れる危険に注意させよう (2016年6月3日更新)
◆ 「これくらいなら」と安全の基本がおなざりに (2016年4月1日更新)
先急ぎ心理が事故の背景にある(2016年3月2日更新)
確実ですか? 朝礼・点呼・健康観察(2016年2月1日更新)
 
非常時の連絡方法などを指導していますか(2015年12月1日更新)
◆ 行政処分に備える保険はありません(2015年11月2日更新)
◆ 健康管理を徹底していますか? (2015年10月1日更新)
◆ 安全配慮義務について認識していますか(2015年7月1日更新)
◆ 交通事故の損害の大きさを指導していますか/その6(2015年6月1日更新)
 

     「危機管理意識を高めよう」 過去の掲載記事はこちらを参照

2017年

5月

01日

構内バック事故に注意を促そう

 5月は研修を終えた新入社員がそろそろ現場に配属される時期です。

 運転時の事故防止について十分指導されていることと思いますが、意外に見落としがちなのは、構内での安全行動です。

 

 工場や倉庫、駐車場構内などでバックする車両や

フォークリフトなどが資材に衝突したり、歩行者と人身事故を起こすケースがときどき報告されています。

 

 運転する側としての安全確認の重要性とともに、歩行者の立場からも警戒を促しておきましょう。

【こんな事故が発生しています】

■事例1/フォークリフトとトラックに挟まれ作業者が死亡

 2016年4月19日午後5時10分ごろ、埼玉県加須市の梱包資材製造工場で、53歳の男性作業者がバックしてきたフォークリフトにひかれて死亡しました。

 

 男性は、トラック荷台に古紙を積み込む作業をしていたところ、バックしたフォークリフトと荷台の間に挟まれました。

 

 フォークリフトを運転していた同僚の男性(27歳)は、雨が降ってきたのでフォークリフトを移動させようとして、後方をよく確認しないままバックし、作業者の悲鳴を聞いて初めて事故に気づきました。

 

■事例2/大学構内でバックしたトラックが自転車と衝突

 2016年8月10日正午前ごろ、東京・府中市の東京農工大学キャンパス内で自転車に乗っていた女子学生(19歳)がバックしてきたトラックにひかれて死亡しました。

 

 トラックはプロパンガスのボンベを運搬中でしたが、構内で方向転換をしようとバックしたとき、後方の安全確認を十分にしないまま車を動かしたため、やってきた自転車に気づかずに衝突したものです。

 

■事例3/道路からバックで入場した車が昼寝休憩の人を轢過

 2016年12月6日午後1時前ごろ、埼玉県川口市の工場解体現場で作業者の男性(48歳)が敷地内の地面で昼寝休憩をしていたところ、バックで現場に入場してきたトラックに轢かれて死亡しました。

 

 トラック運転者はまさか地面に人が寝ているとは思わずに、安易にバックして作業者を轢いてしまいました。

 

 

【事故の教訓】

 このような構内事故の事例で共通しているのは、公道上と違ってやってくる車両やバイクがいないと思いこんでいるため、油断して安易にバックをしてしまうということです。

 もちろん、構内でもまれに車がやってくることはありますが、運転者は車をやり過ごしてから「もう安心」と考え安易にバックします。

 

 「バック時には安全確認を徹底する」というルールを定めていても、油断しやすい状況では安全確認を省いてしまうのが人間の心理です。

 

 安全確認を習慣とするには、事故事例や危険予測訓練などを通じてどんなとき油断して見落としをするのかを自覚させて繰り返し指導し、常にどんな場合でも実践できるように行動をチェックしていくしかありません。

 

 バック事故防止の指導は粘り強く継続して行いましょう。

■構内バック事故防止のポイント

●誘導者がいない場所は自分の目で後方を確認

 トラックやフォークリフトなどの真後ろは運転席からは確認できない死角がたくさんあります。

 僅かな時間を惜しまずに、降りて自分の目で見ることで状況が正しく把握できます。

 とくに、降りるのが面倒に感じるときこそ要注意であることを強調しましょう。

 

 降りて確認をすれば、地面で昼寝をしている人がいても発見できるのです。

 

●バックミラー、モニターを過信しない

 バック事故を起こした運転者の中には「一応ミラーやモニターを見た」という人が多いのですが、ミラーやバックモニターではよく見えない物があることを理解させましょう。

 

 とくに大型車の場合は、後方に作業者などがいてもミラーでは正確な距離がつかめません。また、暗い倉庫などの中は、モニターでも十分に安全を確認できません。

●バックブザー音を過信しない

 フォークリフトやトラックの中にはバック時に後退音(バックブザー)の鳴る車がありますが、「相手が音で気づいてくれる」と期待してバックするのは禁物です。

 工場や倉庫などでは、いろいろな音が鳴っているためバックブザーを聞き落とすことが多いと言われています。

 

 また、作業者の中には警報ブザーの音に慣れてしまうと、まったく気にしない人がいます。

 さらに、耳の不自由な人が現場にいる可能性もありますので、ブザー音を過信するのは危険です。

●車両後方の状況変化を予測する

 車を止めた時点で自車の後方に何もなかったことを見ていたため、運転席に戻って何もないと思いこんでバックし、障害物と衝突するというケースもあります。

 いくら自分の目で確認したとしても、時間の経過で車の後方の状況が変わる危険を予測しておかないと事故は防げないことを指導してましょう。

 

 あるトラック会社では、新入社員研修でこんな指導をしています。

  1. 車の周囲を一回りして確認したあと運転席に乗ることを教えて、実践させる
  2. 乗車後、助手席に置いた伝票を1分間(合図するまで)確認させる
  3. その間に、指導者が車の後方に子ども等に見立てたパイロンを置く
  4. 1分後に指導者が合図して車を後退させてパイロンとの擬似的な事故を体験させる
  5. 1分間でも伝票確認などをしている間に、周囲の状況が変化する可能性に気づかせ、時間がたったら再度確認をする必要があることを指導する

 

※バック事故防止指導については、安全運転管理支援チームの WEBサイトも参照してください。

構内事故防止教育に最適の小冊子

 小冊子「構内事故の危険に気づこう!」は、構内事故が起こりやすい状況を示した6場面のイラストを見て、設問に回答してもらう参加型教材です。

 

 ドライバー自身が日頃の運転習慣やヒヤリ・ハット体験などを思い起こすことにより、構内事故を起こす危険に気づいて頂くことができます。

 

 解説頁には、実際に発生した事故事例をイラスト入りで紹介しています。事故を防ぐポイントを具体的に整理していますので、構内事故防止教育に最適の教材となっています。

       

【詳しくはこちら】

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