2012年

6月

26日

「使用者責任」と「運行供用者責任」

使用者責任と運行供用者責任

 今日は、人身事故を起こした場合の損害賠償責任について、お話します。

 

 人身事故を起こした場合、加害者の運転者には被害者の治療費等の損害を賠償する責任が発生します。企業が雇っている運転者が業務中に起こした事故の場合は、運転者だけでなく、使用者である企業にも賠償責任が発生します。

 ご存じように、これを「使用者責任」と呼んでいますよね。


 では、トラックを下請け会社に貸していた元請会社や、荷の運行を下請け企業に依頼した物流企業などの場合は、下請け企業が人身事故を起こしても、他社の運転者の事故であり使用者ではありませんので、損害賠償責任を負うことはないのでしょうか。


 当然、そういうことはありませんよね。自社の運転者の起こした交通事故でなくても、元請け企業や荷主の物流企業が、交通事故の損害賠償責任を負うことがあります。これは「運行供用者責任」と呼ばれるものです。


 自動車損害賠償保障法では、運行によって利益を得る者や運行を実際に支配していたとされる者は、「運行供用者」として、過失がない場合でも被害者の人身損害に対して賠償責任があると定めています。より広い範囲の賠償責任者を規定することで、被害者保護を図っているのです。

(2012.6.26更新)

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