7月は気温や湿度が高まるため、運転者の疲労が溜まりやすい季節です。そこで、疲労の蓄積による居眠り運転を防止しましょう。
また、第1週には全国安全週間が実施されますので、この機会に、構内での事故防止に努めましょう。
健康面では屋内、屋外の気温差による夏風邪予防に取り組みましょう。
7月の安全運転目標
居眠り運転を
防止しよう
7月の重点管理目標
構内での事故防止に
努めよう
7月の健康管理目標
夏風邪予防に
取り組もう
■その他の管理指導項目 ■運行管理者の皆さんへ ■7月の安全運転管理ごよみ
●居眠り運転を防止しよう
十分な睡眠の確保
居眠り運転の主な原因の1つに「睡眠不足」が挙げられます。
そこで、まずは「睡眠不足」の解消に取り組みましょう。
十分な睡眠時間を確保するためには、エアコン等も活用しながら、快適な環境を作ることが重要です。
また、睡眠前にスマートフォンを操作すると、睡眠の質を悪化させると言われているため、控えましょう。
●パワーナップでリフレッシュ
短時間の仮眠が眠気・疲労を低減
15~30分間の短い仮眠は、眠気や疲労の低減、予防のほか、覚醒レベルやパフォーマンスの向上に有効であると言われています。
また、運転中に仮眠をとる際には、シートを倒して寝る方が、仮眠の効果が高まるようです。
ただし、起床直後は体にだるさが残るなど、覚醒レベルは下がります。そのため、仮眠後はすぐに運転せずに、体操をしたり、顔を洗うなどの注意が必要です。
仮眠後はすぐに運転せず、身体を動かそう
★下の項目をチェックし、すべてハイとなることを目指してください
・前夜の仕事が遅くなったときは、午前中の休憩を早めにする
・暑い日でも、エアコンの風が直接身体に当たらないようにしている
・目がショボショボしてきたら、無理をしないで休憩する
・運転中にアクビが出たら、道路外の安全な場所で少し休むようにしている
・直射日光が眩しいと感じるときは、運転中でもサングラスをかける
・暑い夜は適度に冷房をつかい、ぐっすり眠るように心がけている
・眠くなったら、もう少し頑張ろうと思わないで、迷わず休憩する
・昼食後は少し仮眠して、午後の眠気を防ぐように心がけている
ハイ・イイエ
ハイ・イイエ
ハイ・イイエ
ハイ・イイエ
ハイ・イイエ
ハイ・イイエ
ハイ・イイエ
ハイ・イイエ
油断・気の緩みに注意する
7月1日から7日まで、令和7年度の「全国安全週間」が実施されます。
職場における安全管理の徹底を呼びかけるとともに、構内や駐車場での従業員との事故防止に取り組みましょう。
構内等での事故防止にもっとも重要なことは、運転者自身の意識と行動です。
構内等では、目的地についた、帰ってきたという安心感や、一般道からの緊張感からの解放により、気が緩みがちです。
まずは、エンジンを切ってキーを抜くまでは、常に危険予測と安全確認を怠らないようにさせましょう。
そして、構内ルールの遵守を徹底させてください。
構内でも気を抜かず、安全確認の徹底を!
●夏風邪予防に取り組もう
外気温と車内温度の差に注意
夏風邪の主な原因は、室内と室外の気温差・湿度差が大きいことで自律神経が乱れて、免疫力が低下することにあります。
そのため、熱中症には警戒しつつも、室内や車内の冷房の効かせすぎには注意しましょう。
また、夏場だからと気を抜かず、手洗いとうがいを怠らないようにすることも大切です。
昨年7月は17人が熱中症で死亡
2025年6月1日から、労働安全衛生規則が改正され、職場における熱中症対策が、罰則付きで義務化されました。
・WBGT(暑さ指数)28度以上
・気温31度以上
の環境下で、連続1時間以上または1日4時間超の作業が行われることが見込まれる場合に、熱中症対策が義務付けられています。
条件に当てはまる事業所も少なくないと思われますので、
・報告体制の整備(見つける)
・実施手順の作成(判断する・対処する)
・関係者への周知
に取り組みましょう
昨年7月には、職場において就業中に588人が熱中症で死傷しました。異常な暑さのため前年に比べると157人多くなっています。
また、死者数は7月が17人と目立っています。8月の13人と比べても際立っていて、5月から9月の熱中症総死者数31人の55%を占めています(厚生労働省調べ)。
業務中の熱中症を警戒しよう
■厚生労働省関連WEBサイト
7月1日から31日は、バス協会やバス事業者などが、車内事故防止キャンペーンを実施する月間です。
事業所やバス内に車内事故防止のポスターを張り出すだけでなく、運転者や乗務員個々への指導を強化しましょう。
多くの事故は走行中に席を移動しようとする乗客の行動が要因となっていますが、高齢者の場合は軽い転倒でも重傷となる危険が非常に高くなります。
適切なアナウンスに努めるとともに、危険予測意識を高めて、乗客を転倒などから守る運転が大切です。
運行後の車内確認不足による、乗客の閉じ込めが頻発しています。
運行ごとに、車両の後方まで、乗客や忘れ物の有無を必ず確認しましょう。
日 付 | 行 事 等 |
1日(火) |
・国民安全の日 ──交通事故、火災、産業火災などの日常生活を脅かす災害の防止を目的に、総理府が1960年(昭和35年)に制定しました。 |
1日(火) |
・名神高速道路全通記念日──1965年(昭和40年)に愛知県小牧市から兵庫県西宮市までの名神高速道路が日本で初めての本格的な高速道路として全線開通したことによります。東名高速道路は1969年5月26日に全通。 |
1日(火)~ 7日(月) |
・全国安全週間──2025年度 安全週間スローガン 「多様な仲間と 築く安全 未来の職場」 詳しくは厚生労働省、中央労働災害防止協会サイトを参照。 |
1日(月)~ 7日(日) |
・フォークリフト安全週間──一般社団法人 日本産業車両協会が令和3年度より制定。フォークリフトによる作業の安全、事故の防止に取り組む活動を積極的に推進する契機として呼びかけています。 |
1日(月)~ 14日(日) |
・2024年度 Gマーク(安全性評価認定)申請受付──全日本トラック協会のwebサイト のWeb申請システムで申請ができます。 |
1日(月)~ 31日(水) |
・車内事故防止キャンペーン(バス)──走行中のバス車内での転倒事故等を防止するため、全国で都道府県バス協会やバス事業者が車内事故防止のキャンペーンを展開します。 |
1日(月)~ 31日(水) |
・2025年度 陸上貨物運送事業「夏期労働災害防止強調運動」 ──全国安全週間と相まって、7月1日から31日にかけての1か月間は 陸上貨物運送事業労働災害防止協会も独自の安全運動を実施します。 スローガン 「気を付けて! 荷台の高さも命取り 踏台・手すり・ヘルメット」 詳しくは、同協会のWEBサイトを参照してください。 |
1日(月)~ 9月30日 |
・2025年度 港湾労働安全強調期間──港湾貨物運送事業労働災害防止協会による全国安全週間に呼応した活動。港湾内の事故防止活動を推進。 ●本年度のスローガン── 「多様な仲間と 築く安全 未来の職場」 詳しくはこちらを参照してください。 |
2日(水) |
・あおり運転「殺人」事故から7年──2018年7月2日大阪堺市の府道で、22歳の大学生が乗ったバイクにあおり運転の車が追突し死亡させた事故が発生、大阪府警は車の運転者(40歳)を殺人と道交法違反(ひき逃げ)で逮捕しました。運転者は追い抜かれたことに腹をたててあおり運転を行い、追突で死ぬかもしれないという「未必の故意」があったとして、2019年1月25日に殺人罪で懲役16年の判決を受けました。 |
3日(木)~
|
・令和2年7月豪雨から5年──2020年(令和2年)7月3日から7月31日にかけて、熊本県を中心に九州や中部地方など日本各地で集中豪雨が発生し、総降水量は長野県や高知県の多い所で2,000ミリを超えたところがあります。河川氾濫、道路冠水により各地で通行止めが発生、車の水没事故も確認されています。 |
3日(木) |
・令和3年熱海土砂崩れ災害から4年──2021年(令和3年)7月1日から各地で大雨が降り、3日に静岡県熱海市伊豆山地区で大規模な土石流が発生、死者26名・行方不明者1名の大災害となりました。半壊または全壊の家屋が128棟を数え、業者の違法な盛り土放置が原因と追及されていますが、国土交通省の総点検により、日本全国で千箇所以上の盛り土が崩落の危険を抱えていることも判明しました。 |
4日(金) |
・令和7年度 フォークリフト安全の日──令和3年度より、一般社団法人日本産業車両協会が安全週間の制定を踏まえフォークリフトの安全を推進するイベントなどを開催しています。 会場:女性就業支援センターホール(東京都港区芝5-35-3) ※詳しくは、同協会のWEBサイトを参照してください。 |
7日(月) |
・小暑、七夕、川の日 |
8日(火) |
・7月の製品安全点検日──経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として、製品の安全な使用法やリコール製品等について情報提供・注意喚起を行っています。 |
~9日(水) |
・運行管理者試験(2025年度第1回)のインターネット申請締切 ※詳しくは、運行管理者試験センターのWEBサイトを参照。 ※2021年よりCBT試験に全面移行(マークシートや問題用紙を使用しな いで、パソコン画面上の問題にマウス等で解答する) ※試験日程:2024年8月2日(土)~8月31日(日) |
15日(月) |
・海の日 |
16日(火) | ・国土交通Day──国土交通行政の意義や重要性を国民にアピールする日として、国土交通省が2001年に制定しました。 |
~19日(金) | ・「ダメ。ゼッタイ。」普及運動──麻薬・大麻・危険ドラッグなどの薬物乱用を防止するため、毎年6月20日からの1か月間、啓発運動が実施されています(厚生労働省、都道府県などが実施)。 |
20日(土) | ・勤労青少年の日(7月第3土曜日) |
22日(月) | ・大暑 |
23日(火) |
・日本最高気温の日──2018年(平成30年)7月23日に埼玉県熊谷市で41.1℃を観測。さらに、2020年(令和2年)8月17日に静岡県浜松市でも同じく41.1℃を観測。現在、これが日本の公式最高気温となっています。 |
30日(火) |
・東北自動車道全通記念日──1986年(昭和61年)のこの日に浦和-青森 間 674kmの東北自動車道が全線開通しました。 |
4月~7月 |
・貸切バスに対する事業者講習会及び街頭監査を実施──バスの繁忙期を迎えて、輸送の安全を確保することが求められているため、国土交通省では、運行管理者等を対象とした事業者講習会を開催するとともに、全国一斉に該当監査を実施しています。 監査実施場所は観光施設の駐車場、高速道路SA、主要駅、空港等です。 |
~9月 |
・「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」期間 厚生労働省が主唱する今年の職場における熱中症予防対策キャンペーンは5月1日から9月30日まで。政府全体の取組である熱中症予防強化月間の7月~8月のうち7月を重点取組期間としています。 |
~9月30日 |
・夏の省エネキャンペーン──エネルギー消費の大きなピークの季節を迎え、省エネキャンペーンが行われます。 |
7月中旬 | ・2024年6月末までの交通事故発生状況発表(警察庁) |
7月下旬 |
・2024年5月分 トラック輸送情報(国土交通省) |
◆7月の日没時刻 (国立天文台 暦計算室による)
1日(月) | 福岡 19:33 |
大阪 19:15 |
東京 19:01 |
札幌 19:18 |
15日(月) |
福岡 19:29 |
大阪 19:12 |
東京 18:57 |
札幌 19:12 |
31日(水) | 福岡 19:19 |
大阪 19:01 |
東京 18:46 |
札幌 18:58 |
7月は夏至もすぎて、徐々に日の入り時刻が早くなってくる時期です。
しかし夏休みなどでレジャー客が多く、夕方から薄暮にかけて歩行者・自転車・キックボードなどが道路上で活発に動き回り、事故の危険も大きくなっています。
薄暮時には見落とす危険が増しますので、ライトで警戒を与えることは重要です。
あなたが点灯することで歩行者や自転車などからもあなたのクルマが確認しやすくなります。
「おもいやりライト運動」は、夕暮れ時のヘッドライト早期点灯をドライバーに呼びかけて交通事故を削減する運動です。全国で点灯活動を展開する運転者が増えています。
JAF(日本自動車連盟)も早期ヘッドライト点灯キャンペーンを展開しています。
JAFのインターネットWEBサイトではライト点灯
に関して様々な情報提供が行われます。
※詳しくは JAF Safety Light
のサイトを参照してください