交通死亡事故は全体的には減少傾向にありますが、状態別にみると(5月末現在)、歩行中の死者数だけはわずかに増加傾向にあります。歩行中死者数は全体の38%を占め、とくに高齢歩行者の横断中の被害が多い点に特徴があります。
「歩行者や自転車の確認を確実にしよう」と口で言うのは簡単ですが、実際に交差点など複雑な状況の中で、安全確認を完全に行うのはなかなか難しいものがあります。
というのは、人間はどうしてもトラックやバスなど大きな相手、つまり自分が「負けそう」な相手がいると、そこに本能的に目が奪われてしまうからです。
我が身の安全を第一に感じるのは、生きる本能ですから仕方ないでしょう。「バスはこちらに向かってこない」「トラックとは無事すれ違うことができそうだ」とわかって初めて、他の対象にも目を配ることができるようになります。
ですから、複雑な状況では、まずスピードを落として、確実に小さな物も確認する余裕を持つことが大切です。
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