「渋滞吸収運転」という言葉を聞いたことがありませんか。
これは東京大学で「渋滞学」を研究している西成教授という方が提唱されたもので、新聞やテレビなどで取り上げられたことがありますので、知っている方もおられると思います。
西成教授によれば、「高速道路等の渋滞は、車間距離が40m以下になったときに発生しやすい」そうです。
高速道路においては、1キロメートルあたりに25台というのが臨界密度であり、渋滞しないで流れる限界となっています。これを車間距離でみれば、約40mになりますから、車間距離が40m以下になったときには、渋滞が起こりやすいというわけです。
車間距離が50m以上で走行している車両群でも、上り坂などの勾配変化地点やトンネルの入り口などで、自然にスピードが落ちてしまうことがあります。そうすると、前車との車間距離が40m以下になり、臨界密度を超えてしまいます。
そうなると、思わずブレーキを踏んだりしますので、それが後続車に伝わり後続車もブレーキを踏みます。これが渋滞の始まりであり、後ろに渋滞の波が伝わっていきます。
車間距離を詰めすぎると、前車のスピード低下の影響が後方に大きく及びやすいので、前を走行する車が「ノロいな」と感じても、スピードを上げずに車間距離を40m以上に維持することが大切なのです。これが、「渋滞吸収運転」です。
渋滞を防ぐためにも、安全のためにも、高速道路ではぜひ車間距離の保持に努めましょう。
(2011.11.21更新)
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