皆さん、「危険認知速度」という言葉をご存じでしょうか。
これは、交通事故を起こした車の運転者が危険を感じた運転者が、ブレーキやハンドル操作などの危険回避措置をとる直前の走行速度を差します。
この危険認知速度は、若年運転者の場合、助手席に自分と同じ年齢かそれ以下の若者を乗せているときは、高くなるという興味深いデータが発表されました。
交通事故総合分析センターが発行している「イタルダ・インフォメーション」(№93)によりますと、18~29歳の運転者が、前席の助手席に13~17歳、18歳~29歳という自分と同じか、少し下の年齢層の人を同乗させているときには、その他の年齢層の人を同乗させているときと比較して、危険認知速度が5~10キロ以上も高いということです。
若者同士が乗っていると、「かっこいいところを見せたい」「運転が下手だと思われたくない」などの心理が働きがちで、それが運転速度の高さに結びついていると言えます。
他の年齢層の運転者では、前席同乗者の年齢層に関係なく時速30キロ付近に集中していますので、若年運転者の行動が際立っています。
同乗者がいると、気分が高揚してついスピードを出してしまうという人は、意識してスピードを落として運転してください。
(2012.4.6更新)
「危険予測訓練12か月」は、交通場面の危険だけではなく、運転者の心理に潜む危険も予測する、新しいタイプの危険予測訓練ツールです。
季節特有の危険要素を取り入れた問題場面を12か月分(12シート)用意していますので、PDFを印刷して配布したり、パワーポイント(※)を使用して指導するなど、時宣に応じた危険予測訓練を実施することができます。
※パワーポイントはマイクロソフト社の登録商標です。