皆さんの中に「よく追越しをかける」という人はいませんか?追越しは各種の危険が伴う運転行動です。なるべくなら追い越さないほうが安全ですが、やむを得ず追越しをかけるときには、前後の安全確認と落ち着いた運転操作などの基本を守りましょう。
左側からの追越しなどはもっての他ですが、高速道路では、左側から追い越していく車も多いので注意が必要です。
先日も、左側から追い越そうとした車が大きな事故を起こしました。
さる4月9日夜中、岡山・倉敷市の山陽自動車道下り線で、追越車線を走行していた高速バスが前の遅い車を追い越そうと走行車線に車線変更した際、前を走る大型トラックに追突したのです。
この事故で、バスの乗客・乗員とトラック運転者など27人が病院に搬送され、うち3人はアゴの骨や両足を骨折する重傷を負いました。
現場は道口パーキングエリア(PA)の近くで、PAから出て走行車線に乗った直後の大型トラックにバスが追突しました。バスの運転者は「追越車線の車に気をとられて前のトラックに気づくのが遅れた」と供述していますが、左から追い越すような危険な行動をしなければ、事故は起こらなかったと思われます。
高速道路では、走行車線は速度の遅い車が走行していることが少なくないので、左側から追越しをかけるのは無謀です。ましてやインターやPA出口付近は本線に乗った直後の速度差のある車が多いので、ただでさえ危険な場所です。
前車が少しくらい遅いからといって、すぐイライラして追越しをかける行為が、いかに危険であるかを事故が教えてくれます。
(2012年4月16日更新)
■2018年6月1日改正の新指針に準拠
「バス運行管理者のための指導・監督ツール」は、運転者に指導する際の資料として、「運転者用資料」を39枚収録した運行管理者のための指導教材です。
言葉だけでは伝わりにくい安全運転のポイントを漫画とイラストで具体的に解説し、3つのキーワードで印象づける内容です。
点呼時やドライバーミーティングなどの短い時間でも、運行上の危険や安全運転ポイントを指導することができます。
2018年6月に公布された一般バス事業者のための11項目、貸切バス向けの2項目の指針13項目に準拠し、教育記録簿用紙も添付しています。