ご存じのように、交通事故死者数のなかでいちばん多いのは歩行中の死者数です。昨年の死者数4、863人のうち、歩行中の死者数は1、714人で、全死者数の3分の1以上を占めています。
これから、歩行者事故を防止することが大きな課題となります。
先日、交通事故総合分析センターが発表したイタルダ・インフォメーションで歩行者死亡事故の分析がありましたので、その特徴を少し紹介したいと思います。
自動車側の行動をみると、「直進」時の事故が83%と圧倒的に多く、そのときの運転者の人的事故要因は、考え事やぼんやりといった「漫然運転」が35%、オーディオ操作や遠方の信号注視などの「わき見運転」が35%で、この二つで70%を占めています。
このときの歩行者の行動をみると、70%が「違反あり」となっており、その内訳をみると、「車両の直前・直後の横断」や「横断歩道外横断」、「信号無視」など横断に関する違反が73%を占めています。
これらを総合して考えますと、運転者は直進しているときに油断して「わき見」などをして、そのときに歩行者が横断違反をしていると死亡事故が多く起こっていることがわかります。
まっすぐな道路では、運転操作も少なくつい緊張が緩みがちです。一瞬の気の緩み、わき見が歩行者との事故につながることを頭に入れて、どんなときでも、どんなところでも運転に集中するようにしてください。
(2012.4.19更新)
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