最近、日本各地で小さい子どもが犠牲になる事故が多発していますが、5月14日にも大阪で痛ましい事故が発生しました。
報道等でご存じの方も多いとは思いますが、路地の奥の駐車場に入ろうと右折してきた車が、学童保育に向かって歩道を歩いていた小学1年生を跳ね、死亡させました。
事故を目撃したという女性の証言では、「車は子どもたちが通り過ぎるのを待って路地に入ったが、子どもが引き返して下敷きになった」と話しています。運転者も、「前をよく見ていなかった」などと供述しているそうです。
この証言から推測しますと、車は歩道の前で一旦停止して、子どもたちが通り過ぎるのを待っていて、通り過ぎたと思って車を発進させたところに、子どもが何らかの理由で引き返してきて事故にあったのではないかと思います。
子どもは、「車が止まっているので待っていてくれる」と安心していますし、運転者のほうも子どもが通り過ぎると、油断して子どもの動きから目線を離して、進行方向などに目線を移すことはよくあります。
しかし、昔からよく言われているように、子どもは大人が予測できない行動をします。この事例に限らず、横断歩道を渡っている子どもが途中で急に引き返すことはよくあることです。
ですから、横断歩道や歩道を横切るときに、目の前を子どもが通り過ぎたからといって、早急に発進しないようにしてください。引き返してくるかもしれないと考えて、子どもの動きから目を離さないで、ゆっくりと発進しましょう。
(2012.5.17更新)
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