荷物を積載して走行しているときは、絶えず積荷を動かす力が働いており、少しでも乱暴な運転をすれば、荷崩れを起こすことが少なくありません。
万が一荷崩れを起こしても、商品が破損するだけで済むものもありますが、荷物の中味によっては、道路に散乱させたりすると他の交通や環境に多大な影響を与えることがありますので、注意しなければなりません。
さる7月11日午前10時前、千葉県の袖ケ浦市の国道で、走っていたトラックが下りカーブを曲がった時に荷台のロープが緩み、薬品の容器が落下し、積んでいた「水ガラス」と呼ばれるケイ酸ナトリウムの原料など約1200リットルを約50メートルにわたって漏出させる事故を起こしました。
「水ガラス」というのは、接着剤などに使われる水あめ状の液体で、これが路面に広がったため、後ろから走ってきたバイクが転倒、運転していた50歳代の男性が、腕などを打つ軽いケガをするという事故に発展しました。
その後、道路に漏れた「水ガラス」は、作業員らが道具を使って除去しましたが、もし薬品が排水溝などに流れ込み、河川や田んぼなどに流入すると、環境汚染を招き損害は計り知れないものがあります。
荷物を運んでいるときは、荷崩れを起こさないようなやさしい運転を心がけてください。
(2012.7.18更新)
イラストでわかりやすく伝える
トラックドライバー教育ツール!
このテキストは国土交通省告示「貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」の12項目に準拠した内容になっています(平成29年3月12日改正施行分)。
各項目ごとに運行管理者や点呼担当者がドライバーミーティングなどで利用できる「管理者用資料」1枚と、イラスト中心でトラック運転者に直接配布できる「ドライバー教育資料」3枚を収録しています。