飲酒運転に対する罰則が強化され、世間からも厳しい目が向けられているにもかかわらず、相変わらず飲酒運転による事故のニュース報道がなくなることはありません。
しかも、学校の先生や警察官など、職業的に考えても絶対に飲酒運転をしてはならない立場にある人たちが多く含まれています。そういう人たちが、なぜ飲酒運転をするのでしょうか?
中国新聞社が、広島県断酒会連合会の加盟11団体のアルコール依存症患者や元患者に行ったアンケート調査で、その背景に「アルコール依存症」の問題が絡んでいる実態が浮かび上がってきました。
依存症と依存症を克服した会員320人に対してアンケートを行い、回答のあった236人のうち、「飲酒運転の経験」があると答えたのは205人(86.9%)にも上っています。
そのうち、137人(66.8%)が「日常的に繰り返していた時期がある」、59人(28.8%)が「数回」と答えており、この二つで95%以上を占めています。
また、飲酒運転を繰り返した理由として、依存症の影響をうかがわせる「いけないと思ってもやってしまった」という意見が一番多くみられました。
この結果をみてもわかるように、アルコール依存症の人は飲酒運転を繰り返す傾向があることが示しています。皆さんの近くに、飲酒運転を繰り返す人がいたら、「アルコール依存症」ではないかと疑い、専門機関での治療をすすめてください。
(2012.7.30更新)
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