最近、介護送迎用の車が走行する機会が増え、介護用車両が関係する交通事故もたびたび発生しています。
先日も、静岡県焼津市で、介護施設のワゴン車が交差点で乗用車と出会い頭に衝突し、ワゴン車が横転してデイサービスの利用者7人が重軽傷を負う事故がありました。
介護施設などの送迎車は、営利目的の事業ではないので、認定講習などを受ければ必ずしも二種免許は必要なく、また、11人未満のワゴン車が多いため普通免許で運転している例がほとんどです。
しかし、人を大勢運ぶ車の運転は非常に難しいのです。ワゴン車は重心が高く不安定ですし、乗る場所や降りる場所が同じとは限らず、乗る人のニーズにあわせていろいろなコースを選択することにも神経を使います。
また、認知症の高齢者や身体の不自由な人が同乗するので、乗員に対して運転者が気を遣うことも多いと言われています。
さらに、交通事故が発生したときには、車いすなどに乗っている高齢者の乗員が重傷を負うリスクも高いのです。
介護用車両の運転者側にいつも責任があるとは限りませんが、人身事故が多発している背景には、このような要因もあると考えられます。
介護送迎車を見かけたら、高齢者に気遣って急ブレーキなどは踏めないと考え、車間距離を多めにとって暖かく見守る運転をしましょう。
(2012.8.30更新)
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