山間部の道路を走行していると、ときどき「動物注意」の標識を見ることがあります。真剣に見ている人は少ないでしょうが、動物の飛出しにあったとき、冷静に対処する自信はありますか?
大切なことは、隣りの車線、対向車線や歩道などを常に意識しておき、むやみに急ハンドルなどを切るのは禁物ということです。
さる8月27日にも、北海道室蘭市内で路線バスのドライバーが動物の飛出しに驚き、急ハンドルを切ってセンターラインを逸脱したため、対向車線をやってきた郵便配達のバイクと正面衝突し、バイクの男性が死亡する事故が発生しました。
午前11時ごろに発生した事故で、バスドライバーは「鳥か小動物が飛び出してきたので、右へ回避しようとハンドルを切った」と供述していますが、人間が死ぬことを考えれば、小動物に当たってバスが少し傷つくぐらいは何でもなかったはずです。
高速道路でも、動物に驚いてそれを避けようと急ハンドルや急ブレーキをかけたため、中央分離帯などに衝突したり横転する事故例がしばしば見られます。
タヌキなどが車に轢かれて死亡することは少なくありませんが、これだけ山の中に道路が走っていれば仕方のないことです。
せめて、人間の被害だけは防ぐようにしましょう。
シカやタヌキなど秋以降は親離れをして単独行動をする動物が多いので、動物が関係する事故は秋から冬にかけて多く発生します。
「動物注意」標識を見かけたら、「動物飛出し」 → 「急な運転操作は危険」 → 「慎重に回避」と考え、あらかじめ心構えを持ってスピードを控えめに走行し、早急な操作を慎んでください。
(2012.9.6更新)
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