最近は、車のメカニズムの発展は目覚ましいものがあり、安全運転をサポートする装備も日々進化しています。そのため、少々無理な運転をしても、車のコントロールを失うことが少ないように思います。
車のメカニズムが進歩することは、安全運転をするうえで非常に重要な役割を果たしているのですが、それに頼り過ぎるとかえって危険なこともありますので、注意してください。
たとえば、最近ではほとんどの車にABS(アンチ・ロック・ブレーキシステム)が装備されています。
ご存じのように、このブレーキシステムは、滑りやすい路面でもタイヤがロックして滑走することがありませんので、より短い距離で安定した姿勢で停止することができます。
ところが、ABS付きの車に乗っていると、滑りやすい路面を走行していてもスリップせずに安定的に停止できるという過信から、滑りやすい路面でも少々スピードを出して大丈夫だと勘違いする人がいます。
ABS付きの車といっても、スピードを出せば短い距離では止まれませんし、それだけ危険は高くなります。
また、最近では前方の障害物を感知して、自動的に停車するシステムを搭載する車も増えつつあります。
しかしながら、このシステムも過信は禁物です。たとえば、わき見運転をしていて、前方の停車車両に気づくのが遅れた場合、システムが作動して自車は止まれるかもしれませんが、自車のブレーキに驚いた後方の車に追突される恐れがあるのです。
安全装備は、万が一の場合のセーフティネットのようなものです。装備の持っている性能の限界まで全部使い切って運転していては、いざというときに自分を守ってはくれません。
安全装備は、あくまで安全運転をサポートするもので、安全を保証するものではないということを、肝に銘じておいてください。
(シンク出版㈱ 2012.10.10更新)
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