事業用自動車を運転する人は、点呼時にアルコール検知器を使って酒気帯びの有無をチェックすることが義務付けられていますが、一般事業所でも車に乗る前にアルコール検査を実施している事業所も多くあります。
体内にアルコールがあれば、アルコール検知器が反応するのは当たり前ですが、アルコールを飲んでいないのに、アルコール検知器が反応するということがありませんか。
アルコール検知器には、いろいろなタイプがあり、なかにはアルコールだけでなく発酵食品やうがい薬、ケトン体などに反応するものがあります。
うがい薬や飲食物に反応した場合は、うがいをして少し時間を置いて再測定すれば、ほぼ解決しますが、ケトン体は体内で生成されますので、再測定しても数値が出ます。
「ケトン体」という言葉を聞いたことがないという人が多いと思いますが、これは、脂肪の分解により肝臓で作られ、血液中に放出されるアセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸のことをまとめてケトン体と言っています
糖尿病の人や、無理な食事制限をしている人、激しい運動をした場合など、ケトン体は出やすいと言われています。
お酒を飲んでいなくても、何度もアルコールチェックに引っ掛かる人は、体質的にケトン体が出やすい人かもしれません。一度病院で検査をしてはどうでしょうか。
(シンク出版㈱ 2012.10.16更新)
セルフチェックシリーズ「飲酒習慣の危険度をチェックしよう」は、自身の「飲酒習慣」、「アルコール依存症の危険」、「飲酒運転の危険度」を自分でチェックし行動目標を設定することによって飲酒習慣を見直し、飲酒運転の防止を図ることをねらいとした教育教材です。