昔から「酒は百薬の長」と言われるように、適度の酒は心と体に潤いを与えてくれます。ところで、節度のある適度な飲酒量はどれくらいかご存じでしょうか?
これは、一日平均純アルコールで20g程度の飲酒量とされています。
純アルコールで20gといいますと、ビールではロング缶(500ml)1本、日本酒なら1合にあたります。毎日お酒を飲む人でも、この程度の飲酒量なら、健康的にも問題ありませんし、翌朝アルコールが残って酒気帯び運転をする危険性もほとんどありません。
ところが、お酒が好きな人は、この程度の飲酒量でとどまらず、多量のお酒を飲む人がいます。
一般的に、多量飲酒者の定義は、一日平均純アルコールを60g以上飲む人のことを言います。ですから、飲酒量としては適正飲酒量の3倍以上のお酒を飲む人のことで、毎日缶ビールのロング缶を3本以上、日本酒なら3合以上を飲んでいる人は多量飲酒者ということになります。
多量飲酒を長期間続けていますと、当然健康リスクが高まります。
肝臓でアルコールが代謝される際に中性脂肪がたまり、脂肪肝や肝硬変などの肝臓障害が発症しますし、食道がんや咽頭がんの上部消化管がんのリスクが高くなると言われています。
多量の飲酒習慣がある人は、健康問題だけでなく、飲酒運転の危険もありますので、徐々に飲酒量を減らす努力をしてください。
(シンク出版株式会社 2012.10.26更新)
いわゆる二日酔いや、少し仮眠したから大丈夫と思って車を運転し、飲酒運転に陥る事例が後を絶ちません。
小冊子「『酒気残り』による飲酒運転を防ごう」は、川崎医療福祉大学の金光義弘特任教授の監修により、酒気残りのアルコールが身体に与える影響や、本人の自覚と実際のアルコール含有量のギャップなどを紹介しており、「酒気残り」による飲酒運転の危険をわかりやすく理解することができます。