運転行動は、必要な情報を認知し、それに基づいてどんな運転をすべきか判断し、的確な操作を行うことで成り立っていますが、正しく判断するためには、ドライバーの心身状態が冷静な認知・判断ができる状態でなければならないことはいうまでもありません。
たとえば、時間に遅れそうになってイライラした状態であったり、疲れから頭がボーッとしていたりすると、危険なものを見ても危険と判断できなかったりします。
このように、危険は自分の周辺だけにあるのではなく、自分自身に中にも潜んでいることを認識しなければなりません。
ドライバー自身の中に潜んでいる危険としては、次のようなものがあります。
一つ目は、「急ぎ」や「焦り」です。先を急いでいたり、焦ったりすると一時停止を無視するなど危険な行動を取りやすくなります。
二つ目は、「イライラ」です。イライラすると、ちょっとしたことでもカッとなって運転が乱暴になります。
三つ目は、「油断」「思い込み」です。通りなれた道路などでは、油断して「わき見」をしたり、この時間帯では横断者はいないという「思い込み」が、危険の発見を遅らせたりします。
四つ目は、「考え事」「心配事」です。運転中に考え事や心配事があると集中力が欠け、見落としや見誤りが多くなります。
自分の心の中にある危険には、なかなか気づきにくいのですが、意識して危険を読むようにしてください。
(シンク出版株式会社 2012.10.25更新)
★自分自身にある危険をチェックしてみましょう
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自分がどのようなときに「うっかり」しやすいかを知ることができ、具体的な安全運転目標を立てることで、「うっかり事故」の防止をはかることができます。