信号が青に変わると、すぐに発進したいと思うのは人情ですが、誰でも自分と同じタイミングで発進するとは限りません。
なかには、信号を見ないで、何か別のものに気を取られていて、発進が遅れるドライバーもいます。ですから、青信号に変わったからといって前車も発進するだろうと思い込んで、見込み運転をするのは危険です。
先日も、見込み運転のためバスがタクシーに追突するという事故が発生しました。
5月10日午後1時25分ごろ、東京都足立区新田3丁目で信号待ちをしていたタクシーに後ろから進行してきた路線バスが追突し、バスの乗客やタクシー運転者(74歳)など8人がケガを負いました。
バスドライバーは「信号が青に変わったのでタクシーは発進するだろうと思ってそのまま行ったが、発進しなかったので追突した」と事故の原因を語っています。
発進してくれればこのまま追従できると感じ、自分本位の願望が思込みにつながったようです。こうした思込みがたびたび追突事故を生んでいます。
タクシー運転者は、赤信号で停止すると乗客のメモをとることがあります。タクシーでなくても信号待ちの間に伝票などを見ていて発進が遅れることはよくあることです。
皆さんも、信号変化だけを見て「前車はすぐ発進するだろう」と思い込まないで、前車の発進を確認してから、ゆっくりと追従・発進する習慣をつけましょう。
(シンク出版株式会社 2013年5月20日更新)