最近、大阪タクシー協会が交差点手前でわざと追突事故を誘発して、示談金や車の修理代などの金銭を要求する「当たり屋」行為をする個人タクシーに対する注意を呼びかけているという報道がありました。
手口は、交差点の手前で黄信号になると加速し、後ろのタクシーも追従しようとして交差点を通過しようとしたところ、急ブレーキを踏んで追突事故を誘発するというものです。
これは、交差点手前で黄信号になると、スピードを出して通過しようするドライバー心理を逆手にとったもので、黄信号で止まる習慣がない人は割と引っ掛かりやすいのではないでしょうか。
なかには抗議するドライバーもいるみたいですが、「赤信号だから止まっただけ。車間距離を取っていないほうが悪い」と言われると、反論もできないということです。
確かに、黄信号の本来の意味は、原則「止まれ」ですので、前車が停止したからといても、文句を言える立場ではありません。また、追突事故の場合には、追突したほうの過失はほぼ100%となりますので、追突された側の車が「故意」に事故を誘発したことを立証するのは困難です。
「当たり屋」でなくても、交差点手前では急ブレーキを踏む車はたくさんいます。そうした車に追突しないためには、日頃から車間距離をとって黄信号になっても安易に前車に追従しない運転習慣を身につけておくことが重要です。
(シンク出版株式会社 2013.8.2更新)
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