福知山市の花火会場における露店爆発事故は、どうやらガソリン携行缶の取扱いミスが原因の一つとみられています。
また最近、長野県塩尻市で、車に積んでいた草刈機用ガソリン混合油の容器から気化したガソリンが漏れて、車両火災になった例もあります。
皆さんの中でガソリンの携行缶を持つ人は少ないでしょうが、キャンプ場などでガソリンバーナーやランタンなどの器具を扱う場合は、温度が上がることでガソリンが気化し、容器から噴き出しやすい状態になりますので、くれぐれも引火事故に気をつけるようにしてください。
ガソリンは非常に引火性の強い燃料です。灯油は引火点が40℃と常温より高いのですが、ガソリンは引火点がマイナス40℃以下と言われ、冷凍庫の中でも火がつきます。また、ガソリン自体に静電気がたまりやすいなどの性質があるため、もっとも燃焼・爆発の危険が高い燃料の一つです。
ですから、セルフスタンドには「静電気除去シート」(手をタッチする)が設置されているのです。気化したガソリンが漂っていたら、静電気のスパークでも引火する恐れがあるということを示しています。
また、気体としてのガソリンは空気より重いので、ガソリンスタンドの給油機の周辺には、注ぎ口から漏れて気化したガソリンが地表近くに漂っている危険性があり、穴や窪みなどがあるとそこに溜まっている可能性もあります。ガソリン臭がしない場合も安全とは言えません。
こうした場所でタバコをすったり、タバコの吸殻などを地表に捨てるのは非常に危険な行為です。セルフスタンドなどの「火気厳禁」という表示には、絶対に従うようにしましょう。
(シンク出版株式会社 2013年8月20日更新)
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