列車の停止距離は想像以上に長い

写真と事故現場は関係ありません
写真と事故現場は関係ありません

 さる10月1日、横浜市緑区のJR横浜線の踏切で、うずくまっていた高齢者を助けようとした女性が、普通電車にはねられ死亡するという悲しい事故がありました。亡くなった女性の優しさと、行動力に敬意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます。

 さて、今回の事故では、近くにいた男性が踏切に備え付けてある非常ボタンを押し、電車の運転士も急ブレーキをかけましたが、間に合わなかったということです。皆さんは、電車が止まるのにどれくらいの距離が必要かを知っていますか?

 たとえば、道路を時速100キロで走行している車であれば、最大のブレーキを踏んで停止するまでに乾燥路面で100mもあれば停止できます。
 しかし、列車はそんな短い距離では止まれません。ブレーキがよく効く電車でも約500mは走ると言われています。これに発見してからブレーキをかけるまでの距離がありますから、もっと距離が延びます。

 ですから、踏切で立ち往生したときに、電車の運転士が非常事態を発見して急ブレーキを踏んでもほとんど間に合わず、踏切事故になるケースが多いのだと思います。

 踏切事故は、本当に悲惨な結果をもたらします。警報機が鳴っているときや、遮断機が降り始めているときに踏切を通過するなど、無謀な運転を絶対にしないようにしてください。

 万が一、踏切内でトラブルが発生したときには、すぐに非常ボタンを押すことが重要ですが、押したから列車が止まってくれるとは思わず、とにかく踏切内から脱出するということを覚えておいてください。

(シンク出版株式会社 2013.10.4更新)

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