道路交通法第63条の9では、ブレーキ不良の自転車の運転を禁止していて、前輪と後輪を制御するブレーキを備えていない自転車は公道を走行してはいけないことになっています。
しかし、最近ではピストと呼ばれるブレーキがない競技用自転車で公道を走行する人も少なくなく、自転車が歩行者を跳ねて死亡させる事故も発生しています。
そのため、悪質な違反をする自転車に対する取締りが強化されており、さる11月11日警視庁はブレーキのない自転車を運転したとして、東京都の無職の男性(31歳)を道交法違反(制動装置不良自転車運転)の疑いで全国で初めて逮捕しました。
男性は、昨年6月、渋谷区の路上で「BMX」と呼ばれる後輪ブレーキがない競技用の自転車を運転していて交通切符を切られましたが、男性はその3か月前にも都内の路上で同種の違反で交通切符を切られていました。
警視庁では、昨年6月の違反について電話で2回、はがきで5回出頭要請をしましたが、男性が要請に応じなかったために逮捕したものです。
男性は、「足でブレーキをかければ止まる」などと話しているということですが、万一ブレーキのない自転車で歩行者を死亡させたりすると取り返しのつかないことになります。
ブレーキのない自転車には、絶対に乗らないようにしてください。
(シンク出版株式会社 2013.11.18更新)
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