大丈夫かな?と思っても必ず被害者の救護を

 交通事故のニュースを見ていると相変わらず「ひき逃げ」報道が目立つので閉口します。

 飲酒運転や無免許運転の発覚を恐れて逃げるケースが多いのですが、中にはひき逃げの自覚がないまま、事故現場を立ち去っている例もあるようです。

 先日も、自転車同士の衝突で、ひき逃げ事故がありました。2013年12月25日の夜、大阪市北区の市道交差点で自転車同士が接触し、70歳の女性が乗る自転車が転倒しました。相手の男性は「大丈夫か」と聞いただけでそのまま立ち去りましたが、女性は腕と足の骨を折る重傷で、警察は道交法違反(ひき逃げ)容疑で男性を探しています。

 自転車でも「ひき逃げ=救護義務違反」が犯罪であることを知っていましたか?死傷事故の場合は、「1年以下の懲役または10万円以下の罰金」に処せられます(クルマの場合は10年以下の懲役または100万円以下の罰金)。

 相手がちょっと転んだくらいだと、つい「大丈夫だろう」と思ってしまうかも知れません。しかし、かすり傷や軽い打撲傷に見えても、警察を呼んで現場を確認してもらうことが大切です。できれば、病院まで付き添ってけがの程度を確認しましょう。絶対に、何もせずに立ち去ってしまわないように。

 もし、会社の車や会社の自転車を使って業務運転中にひき逃げした場合、発覚すると最終的に会社にも家宅捜査が入ることを覚悟してください。また、トラックやバス・タクシーなど事業用自動車によるひき逃げの場合は、捜査後に警察から運輸局に通知が行き、会社が運輸局の厳しい「監査」を受けることも肝に銘じておきましょう。

(シンク出版株式会社 2014.1.9更新)

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