お互いに見通しのよい信号機のない交差点で、出合頭事故が起こりやすいことはよく知られています。
お互いの車が交差点から同じような距離にいて、同じようなスピードで近づいていくと、相手の車は常に同じ角度にいるために、ドライバーは動いているものと認知できずに見落としやすくなるためです。
ところが、お互いに見通しがよい交差点は、現実にはそう多くはありません。
どちらかの一方の角に家屋などがあり、片側だけ見通しがよい交差点のほうが多くあります。
こうした交差点でも、見落としが発生しやすいので注意が必要です。
このような交差点では、一方が見通しが悪くても、もう一方がよく見通せますので、そちらの道路の安全を確認したことで、もう一方のほうも安全だと思い込みやすいのです。
そのため、そのままチラッと見ただけで安全確認を怠って交差点を通過することがあります。
片側だけが見通しがよい交差点でも、自分勝手な思い込みから意外と見落としが多いことを頭に入れて、安全確認をきちんと行うようにしてください。
(シンク出版株式会社 2014.1.23更新)
セルフチェックシリーズ第6弾「運転における危険回避力をチェックしよう」は、運転時にリスクテイキング(危険敢行性)をする傾向を知ることで、交通事故防止をはかる参加型教育教材です。
事故の可能性がある場面に出会ったとき、あえて危険な行動を取る傾向がないか、リスクを軽視する傾向がないか、自分がどのようなリスクを犯しやすいか──などがチェックできます。イラスト入り解説を読むことで、運転時に気をつけるべきポイントを自覚することができます。