昨年、北海道で暴風雪で車が動けなくなり、排気口が雪で塞がれてなかに閉じ込められた乗員が一酸化炭素中毒で犠牲になるという事故が相次ぎました。
一酸化炭素中毒事故を防ぐには、排気口を確保したり、小まめな換気が必要となりますが、こうした措置が難しいときには、「エンジンを切るのが最も安全」とされています。しかし、寒さのなかでエンジンを切った状態で防寒着などで一夜を乗り切れるかどうかが問題です。
そこで、北見市にある日本赤十字北海道看護大学の「災害beatS(ビーツ)研究会」では、暴風雪で車内に閉じ込められ、暖房を利用できない事態を想定し、寝袋型アルミシートなどで一夜を乗り切れるかを実験をしました。
報道によりますと、実験は車内温度が氷点下10度以下まで下がる条件下で行われました。寒さに耐えられず断念に追い込まれた人もいましたが、4人は朝まで過ごしました。ただ、「寝袋型アルミシートの中で汗が結露して凍ってつらかった」という人もおり、かさばらない安価な装備だけでは十分な暖かさを確保できないようでした。
しかし、朝まで過ごした人もいたことから、車内にカイロや寝袋などを用意しておくことは、いざというときには役に立ちそうです。寒冷地で走行する際には、寝袋などの防寒対策を十分にしておきましょう。
(シンク出版株式会社 2014.1.28更新)
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