最近は、ほとんどの運転者や助手席同乗者がシートベルトを着用しており、着用していない人を見るのは珍しくなっています。
昨年10月のJAFと警察庁による全国のシートベルト着用調査でも、一般道路で運転者が98.0%、助手席同乗者が93.9%で、高速道路では運転者が99.4%、助手席同乗者が97.9%となっており、高いレベルにあります。しかしながら、後部座席の着用率は前席ほど高くはありません。
高速道路での後部座席の着用率は、罰則の対象になっていることもあり、68.2%とまだ高いのですが、罰則が適用されない一般道路になると、35.1%と極端に低くなっています。
後部座席ではシートベルトを着用していなくても大丈夫だろうという意識があるかもしれませんが、シートベルトを着用していないとリアウインドウなどから投げ出されることが少なくありません。
さる1月26日午前2時頃、京都府の福知山市の舞鶴若狭自動車道で、車線変更しようとした乗用車がガードロープに接触し、後部座席にいた男性が車外に投げ出され、後続の車にはねられて死亡するという事故がありました。
警察では、男性がシートベルトを着用していなかった可能性もあると見ていますが、後部座席のシートベルト非着用者が事故の際に外へ投げ出されることはよくあります。自分が後部座席に乗るときはもちろんですが、人を乗せるときでも、シートベルトは絶対に着用してもらうようにしてください。
(シンク出版株式会社 2014.1.29更新)
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