注意と不注意は同居している - 人と車の安全な移動をデザインするシンク出版株式会社

注意と不注意は同居している

   手品やマジックなどは、たねや仕掛けなしにはできるものではありません。しかし、手品師の動作をどんなに注意深く、目を皿のようにして見ていても、どうしてそういうことができるのか、まったく分かりませんよね。


 これは、手品師が大げさな手ぶりや身振りと言葉巧みな話術によって、観客の目を一つの所に向けるように仕向けて、その間に観客の注意が向いてない所で、身体のどこかに隠していた仕掛けを取り出したりしているからです。
 
 つまり、人間の注意力というものは、一つのものに注意を向ければ他のものが不注意になるという、注意と不注意が同居した状態になっています。
 当然のことですが、車を運転しているときも注意と不注意が同居した状態にありますから、一つのものに注意を偏らせて運転していると、事故の危険性が高くなります。
 たとえば、交差点を左折するときに、前から横断歩道を渡ってくる歩行者に注意しすぎていると、左側方から来る自転車などを見落としてしまうことがあります。
 
 こうした不注意は、初心運転者に起こりやすいのですが、ベテラン運転者でも「先を急いでいて焦っていた」などの別の要因が加われば、一つのことに注意が集中しすぎて、他のことに注意が及ばなくなることはよくあります。
 車に乗るときは、常に「注意の裏には不注意がある」ということを肝に銘じて、注意の偏りを防ぐ運転を心がけてください。

(シンク出版株式会社 2013.3.1 更新)

■自己診断テスト「運転の注意力レベル診断」

 運転場面ではさまざまな要素から、安全運転に必要な注意力が低下することがあります。 

 本テストは日頃の運転を振り返り、48の質問に「ハイ」「イイエ」で答えていただくと、どのような運転場面や要因で運転に必要な注意力が低下するのかを具体的に知ることができます。

  「車内にわき見をする危険度」、「慣れた場所でぼんやりとする危険度」など具体的に運転の弱点に気づくことができますので、今後の安全運転に活かして頂くことができます。 

【詳しくはこちらを参照】

 

 

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