ご存じのように、5月20日から自動車運転死傷行為処罰法が施行されましたが、新設された「危険運転致死傷罪」がさっそく施行当日に埼玉県で適用されました。
20日午前3時40分ごろ、埼玉県蕨市の市道を走行していたワンボックス車が対向車線にはみ出し、タクシーと正面衝突し、タクシーの運転者が左手を骨折する重傷、乗っていた女性客も軽いけがをしました。
ワンボックス車を運転していた運転者の呼気から1リットル当たり0.3ミリグラム以上のアルコールが検出されたため、自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致傷)容疑で現行犯逮捕されました。
これまでは、悪質で危険な運転をして死傷事故を起こしても「危険運転致死傷罪」の適用要件が厳しく立証のハードルが高いために、なかなか適用されませんでした。
しかし、今回施行された「自動車運転死傷行為処罰法」では、「アルコール、薬物、病気の影響により正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で運転」して死傷事故を起こした場合となっており、かなり適用範囲が拡がっています。罰則も最高で15年以下の懲役となっています。
皆さんは、こんな運転をしないと思いますが、周りの人に十分に周知していただきたいと思います。
(シンク出版株式会社 2014.5.23更新)
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各事例の右頁では、垰田和史滋賀医科大学准教授(医学博士)の監修のもと、運転者が日々気をつけなければならない健康管理のポイントをわかりやすく解説しています。