皆さん、バスを後方を走っているときには、前が見えにくいので、「追い抜きたいな。早くバス停に止まってくれないか」と感じますよね。ところで、バスを追い越したり追い抜くときに、その前を横断する歩行者の存在を警戒していますか?
先日も、こんな事故が起こりました。6月22日の午前7時40分ごろ、千葉県木更津市の県道で出勤途上の警察官が運転する乗用車がバスを追い抜いた際に、後方に気を取られ、前方で道路を横断していた79歳の女性の発見が遅れて衝突してしまい、女性は意識不明の重体となっています。
バスがバス停に停まったとき、「発進する前に追い抜こう」という急ぎの心理に陥ると、バスのウインカーや後続車などに気をとられ、前にいる歩行者を見落としてしまいがちです。
警察官ですらこんなミスを犯すのですから、私達もバスがバス停に止まった時は、歩行者を見落とす危険があると考えて気をつけましょう。とくに、バス停が横断歩道から遠い場合は、最短距離を歩こうとしてバスの前を横断する歩行者が多いことに留意してください。
バスを追い抜く際は速度を落として接近し、歩行者がいないことを確認してから速度を上げるように習慣づけましょう。
(シンク出版株式会社 2014.6.25更新)
小冊子「見えない危険を読むイメージ力を高めよう」は、様々な危険要因が含まれた運転場面を6つ取り上げ、「見えている危険」だけでなく、「見えない危険」をイメージすることで、危険予測能力を高めることをねらいとしています。
また、危険を見落としやすい心理状態を考えることで、「心理的な落とし穴」にも気づくことができる内容になっています。