皆さんは、通勤や業務で走行中、対向車線が渋滞している場面に出会うことがよくあると思います。こんなとき、何に注意していますか?
そうですね、渋滞車列の死角からの歩行者や自転車の飛出しを警戒する必要があります。
さる6月26日午前7時すぎ、千葉県栄町の国道で、警察署に通勤するため警察官(39歳)が乗用車を運転中、対向車線の渋滞した車の間から自転車に乗って出てきた通学途中の女子高校生に気づくのが遅れて衝突し、高校生は頭を強く打ち「くも膜下出血」の重傷を負いました。警察官は「突然自転車が出てきてブレーキをかけたが間に合わなかった」と供述しています。
朝の通勤・通学時間帯は誰もが急いでいて、安全確認などが甘くなりがちです。渋滞で止まった車の間をすり抜けるように出てきた高校生は、急いでいたのか左からくる車の確認がおろそかだったようです。
しかし、警察官の方も自転車などが横断する危険を予測していれば、突然の飛出しとは感じずに、何とか事故を回避できたのではないでしょうか。
私たちも、こうした事故が実際に起こっていることを念頭に置いて、渋滞車列の横を通るときには十分に気をつけて通過しましょう。
(シンク出版株式会社 2014.7.8更新)
小冊子「見えない危険を読むイメージ力を高めよう」は、様々な危険要因が含まれた運転場面を6つ取り上げ、「見えている危険」だけでなく、「見えない危険」をイメージすることで、危険予測能力を高めることをねらいとしています。
また、危険を見落としやすい心理状態を考えることで、「心理的な落とし穴」にも気づくことができる内容になっています。