先日、覚せい剤やアルコールの中毒者など、将来的に交通事故を起こすおそれがある人を「危険性帯有者」として、運転免許停止処分にできるという話をしました。
このほど、実際にこの処分が適用された事例がありましたので紹介します。さる3月12日午前9時ごろ、西宮市久保町の歩道の端に設けられた自転車道で、西宮市職員の男性が自転車で走行中に、歩いていた81歳の女性と衝突しました。女性は転倒し、左手首を骨折する重傷を負って痛みを訴えましたが、救護せずに立ち去りました。
警察では、自転車に乗っていた男性を割り出して、7月に過失傷害とひき逃げの疑いで、神戸地検尼崎支部に書類送検をしました。
しかし、最近では自転車が歩行者をはねる事故が増えており、自転車絡みの高額賠償判決も相次いでいることもあり、県警は事態を重くみて、男性が自動車を運転しているときでも事故を起こす可能性があると判断し、180日間の運転免許停止処分にしたものです。
自転車に乗っているときでも、あまり悪質な事故を起こすと「危険性帯有者」に該当するとして、運転免許停止処分を受けるということを覚えておいてください。
(シンク出版株式会社 2014.9.17更新)
「軽く考えていませんか?自転車事故!」は、四輪車が自転車と衝突する事故の代表的な事例を6つ取り上げています。
事例ごとにドライバー、自転車利用者の双方にどのような過失があったかを考え、どのような不安全行動が事故に結びついたかを理解することができます。
ドライバーの対自転車事故防止教育に最適です。
また、自転車通勤の従業員など自転車利用者教育にも活用できる教材です。