歩道もないような住宅街の狭い道路を走行しているときに、前方左側を子どもが歩いているとします。
このような場面で、あなたは「どのような運転をしますか?」と質問すると、ほとんどの人は「子どもの動きに注意しながら、スピードを落として運転する」と答えられると思います。
では、そのとき右足はどうしているでしょうか。
スピードを落とすのですから、当然アクセルから足を離してエンジンブレーキを効かせていると思いますが、これでは十分ではありません。
というのは、万一子どもが飛び出してきてブレーキを踏むときに、アクセルからブレーキを踏むまで間にわずかな時間のロスが生じるからです。そのわずかな時間にも、車は前に進んでいるのですから、事故になる可能性が高くなるのです。
ですから、このような危険な場面では、アクセルを離した右足をブレーキペダルの上に置いておくことが重要です。そうしておけば、万が一、子どもが飛び出して来たとしても、即座にブレーキを踏んで止まることができるのです。
車を運転しているとさまざまな危険場面があります。運転中に少しでも危険を感じたら、ブレーキペダルの上に足を乗せる習慣をつけるようにしてください。
(シンク出版株式会社 2015.1.8更新)
小冊子「見えない危険を読むイメージ力を高めよう」は、様々な危険要因が含まれた運転場面を6つ取り上げ、「見えている危険」だけでなく、「見えない危険」をイメージすることで、危険予測能力を高めることをねらいとしています。
また、危険を見落としやすい心理状態を考えることで、「心理的な落とし穴」にも気づくことができる内容になっています。