車を道路脇に止めて車外に出ることがありますが、そのとき冷静な状態なら後ろから来る後続車の有無を確かめてからドアを開けると思います。
ところが、事故を起こして、その処理のために車外に出るときには、たいていの人は冷静な精神状態ではありませんので、後ろから来る車のことなどチェックせずに出てしまいがちです。
また、一度車外に出たあとも興奮していたりするので、道路脇に留まらず車道に大きくはみ出したりして、後続車と衝突することが少なくありません。
先日も、静岡県富士宮市の国道で車同士が接触して複数の車が絡む事故があり、事故処理のため路上に出た会社員が、後続の乗用車に轢かれて死亡するという事故がありました。
事故を起こすとなかなか冷静ではいられませんが、そういう状況下でも自分が後続車にはねられるというリスクを考えておく必要があります。「事故を起こしたときこそ冷静に」と自分に言い聞かせたり、深呼吸をするなどして気分を落ち着かせてください。
また、事故現場の近くを走行するドライバーも、事故車付近から人が出てくるかもしれないと注意して、スピードを落として走行するようにしてください。
(シンク出版株式会社 2015.1.30更新)
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