高速道路では、一般的に中央分離帯が設置されており、上り線と下り線が分離されています。ところが、暫定的に片側1車線で対面通行で開通している高速道路もあります。
こういうところでは、中央分離帯の代わりにセンターポールなどが立っているだけですので、運転者がわき見をしたりするとセンターラインを越えて対向車線にはみ出し、対向車と正面衝突する事故が少なくありません。
さる3月26日、島根県の浜田自動車道の片側1車線道路で走行中のトラックが対向車線にはみ出し、対向車線を走行していたマイクロバスと正面衝突し、バスの運転手が死亡、乗客1人が意識不明の重体になる事故がありました。
高速道路各社でも、センターラインオーバーを防ぐために、センターポールの改良やワイヤロープの設置、路面標示によるスピード抑制策など、いろいろな対策を実施していますが、もちろんこれだけで正面衝突事故がなくなるわけではありません。
事故防止の主体は、あくまでドライバー自身です。片側1車線の対面通行の高速道路では、集中力を高めて、わき見などをしないように運転してください。
(シンク出版株式会社 2015.3.31更新)
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※監修
信田正美(元・岐阜県警察本部交通部管理官)