安全運転を意識しているドライバーなら、ハイヒールやサンダルなどのブレーキを踏みにくい靴を履いて運転することはないと思います。
運転に緊急にブレーキを踏む必要が出てきたきたときに、ブレーキをキチンと踏めるかどうかが、事故を起こすか起こさないかの分岐点になるからです。
実際、ハイヒールで運転していて死亡事故を起こし、多額の賠償を支払った事例があります。
平成23年9月27日、宮城県仙台市でハイヒールを履いて車を運転していた女性が、段差に乗り上げて車を止めようとした際、つま先だけでブレーキを踏んだために足が滑り、逆にアクセルを踏み込んでしまいました。そのため、前方を歩いていた小学生3人を跳ね、1人を死亡させました。
仙台地裁は、事故の約半年前にもハイヒールを履いて運転しブレーキを踏み外した経験をしていたなど、日頃の道交法遵守や安全運転に対する意識の低さを厳しく指摘し、約6,500万円の支払いを命じました。
これから暑くなってきますと、キチンとした靴に履き替えるのが面倒で、ついサンダル履きのままで運転することがあります。ブレーキを踏めない靴で絶対に運転をしないようにしてください。
(シンク出版株式会社 2015.5.27更新)
事故によって鉄道をストップさせたり、田んぼに廃油を流出させるなど、社会に大きな損害を与える事故が発生することがあります。
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