最近の交通事故統計によりますと交通事故死者の半数以上が高齢者となっており、運転者としては高齢者に対する注意を怠らないようにしなければなりません。
高齢者は、道路を横断中に死亡事故にあうケースが多くなっていますので、横断歩道がある所はもちろんですが、横断歩道以外の場所での高齢者の横断に注意しておかなければなりません。
たとえば、運転中に高齢者が横断してきたら、皆さんは当然横断するのを待って目の前を通過してから進行すると思いますが、なかには高齢者の歩行が遅いためにイライラする人もいると思います。
そうすると、高齢者が目の前を通過すると同時にすぐ後ろを通過しようとします。ドライバーの運転心理としては、そのまま真っ直ぐ歩いていくと思っているのでしょうが、高齢者の場合はドライバーが思うように行動してはくれませんので、性急な行動は致命傷になります。
以前、高齢者が突然引き返してきたために、後ろを通過しようとした車と衝突する事故がありました。
高齢者は、自車の前を横断し終っても、引き返すことがあるので、すぐ後ろを通過するのではなく、その動静には十分注意してからゆっくりと通過するようにしてしてください。
(シンク出版株式会社 2015.6.11更新)
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