最近、高齢者が「電動車いす」に乗って移動している姿をよく見るようになりました。
ドライバーとしては、道路上で「電動車いす」を見かけたら十分に注意をしなければならないのは当然ですが、「電動車いす」が歩道を走行しているときにも十分に注意しなければなりません。
というのは、歩道を走行していた「電動車いす」が急に車道に出てくることがあるからです。
以前にこのような事故がありました。片側1車線道路を走行していた車が、歩道を走行している「電動車いす」の脇を通過しようとしました。ドライバーは、車いすは歩道にいるから危険はないと判断して、そのまま進もうとしたところ、「電動車いす」が急に車道に出てきたため、急ブレーキをかけたが止まり切れずに衝突しました。
「電動車いす」は歩道の路面が凸凹であったために、歩道から車道に出てきたのでした。
「電動車いす」は、歩道が凸凹していてスムーズに走れないときには、急に車道に出てくることがあります。歩道を走行しているから大丈夫と考えないで、車道に出てくるかもしれないと考えておきましょう。
(シンク出版株式会社 2015.6.24更新)
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