運転中、前ばかり見ているわけにはいかず、ミラーを確認したり、道路標識に目を配る必要があります。こうした視線移動は安全運転のために必要な行為であり、「すぐ視線を戻す」ということが無意識のうちに行われています
しかし、助手席の荷物など車内の別の場所を見に行くときは、注意が必要です。
さる9月21日午後2時ごろに、山形県鶴見市の堤防道路で、道路脇から横断してきた5歳の女児を26歳の女性が運転する軽乗用車がはね、意識不明の重体となる事故が発生しています。
軽自動車を運転していた女性は、「助手席の荷物に一瞬目を移し、再び前を見たら女の子がいて、ブレーキをかけたが間に合わなかった」と話しています。
女児は、堤防の階段を登って道路の横断を始めたということで、運転者が荷物を見始める前には、のり面にいて姿が見えず、「前方に何も危険がない」と油断してわき見をしてしまったものと思われます。
こんな場所では、「一瞬だから大丈夫」と思っても助手席などを見るのは危険です。物を探して意外に長い時間わき見してしまうことがあるからです。
また、バックミラー等の確認であれば顔が前を向いているので、歩行者など視界の中で動く物に気づく可能性もありますが、顔をそらしているとブレーキが遅れてしまいがちです。
わき見は「一瞬でも油断できない」と肝に銘じて運転しましょう。
(シンク出版株式会社 2015.10.8更新)
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