今年8月に北海道の共和町で、57歳の会社員が軽乗用車を運転中にてんかんの発作で意識を失い、自転車に乗っていた男女9人をはねてけがをさせた事故がありました。
この事故では、医者から運転を控えるように言われていたにも関わらず運転したとして、運転者は危険運転傷害罪で起訴されましたが、その後の調べで父親も息子の病状を知りながら車を貸していたとして、10月8日に危険運転傷害罪の幇助(ほうじょ)の疑いで書類送検されました。
事故が起こったとき、父親は息子が運転する車の助手席に乗っていましたが、「息子の病気については数年前に知った。事故の起きた当日の朝に、息子が運転してあげると言ったので貸した」などと話しているということです。
車を貸した父親としては、まさか車を運転している途中にてんかんの発作が起きて意識を失うとは思わず、軽い気持ちでOKをしたのだと思います。
しかし、「てんかん」に限らず低血糖症など、車の運転に支障がある病気はたくさんあります。その病状については、本人の他には身内の者がいちばん知っていると思いますので、そういう人が運転を止めないと、いつまでたっても病気による悲惨な交通事故はなくなりません。
(シンク出版株式会社 2015.10.21更新)
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