さる10月24日、富山県高岡市で自転車に乗っていた83歳の男性が後ろからきた乗用車にはねられて死亡するという事故がありました。
事故の現場は、ほぼ直線の片側1車線道路で、幅が60センチほどの路側帯があり、自転車はその路側帯を走行していました。
ところが、路側帯には電柱が立っており、電柱を避けるために車道に出てきたことを乗用車にはねられたものです。
乗用車の運転者は、「前をよく見ていなかった」と話しているそうですが、前をよく見ていなかったのではなくて、自転車の動きを予測していなかったのだと思います。
道路端を走行している自転車が、前方にある障害物を避けて道路中央に出てくることはよくあります。この事例のように、電柱のほかに駐車車両や歩行者、ゴミ袋などいろいろな障害物があります。
前方左側を自転車が走行していたら、まずその先に障害物がないかをチェックすることが大切です。そして、自転車の前に電柱や駐車車両などがあれば、自転車はそれを避けて道路中央に出てきますので、無理に追い越そうとしないでください。
(シンク出版株式会社 2015.11.2更新)
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