皆さんの中に健康診断を受けたあと「精密検査」などの指示があっても、「面倒くさい」と考えてそのままにしている人はいませんか。
診断結果を軽視した結果、運転中に体調不良が発生し大きな事故に結びつくこともありますので、注意してください。
さる10月30日に発表された国土交通省の事業用自動車事故調査報告書によると、2014年平塚市で起こった観光バスの追突事故は、バス運転者が運転中に「冠攣縮(かんれんしゅく)性狭心症」の発作を起こしたことが主な原因であることがわかました。
運転者は健康診断で心電図に異常があり要精密検査と診断されていたにもかかわらず、検査も治療も受けていなかったということです。国土交通省は事態を重くみて、事業所にも健康管理の重要性を指導しています。
「狭心症」は発作が起こっても常備薬で収まり日常生活に支障のない人が多いものの、胸の痛み、圧迫感が収まるまでしばらく安静にする必要があり、運転中などに発作が起こると危険な場合があります。さらに、治療を怠っている場合は心筋梗塞などに発展する恐れがあり、運転中に突然死する危険もあります。
健康診断結果を軽く考えないで、指示のあった人は専門医を受診しましょう。
(シンク出版株式会社 2015.11.16更新)
この小冊子は、高血圧既往のあるバス運転者の突然死事故など、ドライバーが健康管理を徹底していなかったために発生したと思われる、重大事故等の6つの事例をマンガで紹介しています。
各事例の右ページでは、垰田和史 滋賀医科大学准教授(医学博士)の監修のもと、日々気をつけなければならない健康管理のポイントをわかりやすく解説しています。
ドライバーが健康管理の重要性を自覚することのできる小冊子です。
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