さる3月4日、熊本県小国町の国道387号線脇の崖下で、転落して激しく壊れた車の中から、1日から行方不明になっていた23歳の女性が救助されました。
女性は、意識があり警察官などからの呼びかけには応じていて、このまま回復するものと見られていましたが、5日未明になって突然死亡しました。
県警によりますと、足が長時間圧迫されたことで、壊死(えし)した部分の毒素が体内に回る「クラッシュ症候群」が死因と見られています。
では、そもそも「クラッシュ症候群」とは、どういう病気なのでしょうか?
この病気は、四肢などが長時間にわたって圧迫されると、筋肉が損傷して筋組織の一部が壊死を起こし、その解放されて後に起こる様々な全身的な異常を生じる症候群をいい「圧挫症候群」や「クラッシュシンドローム」とも言われています。
阪神・淡路大震災などで建物のがれきの下に埋まった状態から救出された人が、数時間経った後に症状が急に悪化し、死亡する例が多くあり、一気に注目されました。
交通事故で長時間車体などに閉じ込められた人を無事救出したとしても、決して安心できないのです。
(シンク出版株式会社 2016.3.9更新)
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製作:斉藤プロダクション
カラー26分(短縮版15分)