さる5月10日午前8時40分頃、東京・港区の首都高速で中国人観光客を乗せた大型バスとトラックの接触事故がありましたが、このバス運転者(60代)の呼気を調べたところ、基準値を越えるアルコール成分が検出され、運転者は酒気帯び運転で現行犯逮捕されました。
バスの乗客らにけがはありませんでしたが、運転者の男は「昨夜の酒が残っていた」と言っているということです。
事業用自動車ですから、本来なら点呼時にアルコールチェックをしているはずです。管理上のミスと運転者の自覚が低いことの両方で酒気帯び運転が発生したと思われます。
アルコールが分解されるのには一定の時間を要しますので、前日の飲酒でも酒気帯び運転になることは十分にあるのです。
なお、バス会社やトラック会社などでは、運転の10~12時間前にはお酒を控えるなどの規定を定めて、翌朝の酒気残りを防ぐようにしていると思いますが、これは3単位程度(ビールジョッキ3杯)までの飲酒の場合であり、飲酒量が多ければ10時間以上あけても翌朝にアルコールが残ることがあります。
翌朝運転をする場合は、飲酒の量も控える努力が必要です。
(シンク出版株式会社 2016.5.16更新)
本作品は、アルコールが運転にどのような影響を与えるか、その危険性を再現ドラマを交え、CG、実験で明らかにしています。とくに「酒気残り」が運転に与える影響に注目し、体内のアルコール残量とドライバー本人の酔いの感覚とに大きなズレがあることを検証し、注意を促します。