今年の5月3日に神戸市のJR三ノ宮駅前で、乗用車を運転していた63歳の男性が意識を失って暴走し、歩行者5人をはねて重軽傷を負わせるという事故がありました。
神戸地検は8月22日、事故を起こした男性を自動車運転処罰法違反(過失運転傷害)ではなく、より罰則の重い危険運転傷害罪で起訴しました。
男性は、昨年も2回の事故を起こしており、「事故直前の記憶がない」と供述したことや当時通院中で服薬していたことなどから、てんかんの診断を受けたことはなかったが、突然意識を失う症状を自覚していたと判断したものです。
こうしたニュースを見て不思議に感じるのは、昨年も2回事故を起こし、突然意識を失う症状を自覚している人が、なぜ車を運転したのかということです。
車を運転している途中に、突然意識を失うことほど恐ろしいことはありません。意識をなくした運転者を乗せた車は、すぐに「走る凶器」に早変わりをして人を殺してしまう可能性があるあるからです。車を運転する人はこうした意識を強く持つべきだと思います。
運転する前に少しでも自分の体調面で不安を感じたら、車を運転しないという勇気を持つことが大切です。
(シンク出版株式会社 2016.8.30更新)
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