さる8月23日午後9時55分ごろ、埼玉県上尾市の国道交差点で右折しようとした乗用車が、対向車線を直進してきたバイクと衝突し、運転していた男性が死亡する事故がありました。
現場は、信号のある片側2車線の道路で、乗用車は右折レーンを右折していたもので、運転者は「バイクがトラックの後ろに隠れていて気づかなかった」と供述しています。
交差点で右折待機しているときに、対向直進車が1台だけ来ており、その直進車が通り過ぎたら右折できるという状況がよくあります。
そのとき、対向車が通過した直後に一気に右折すると、その死角にバイクが隠れていることがあり、衝突しそうになることが少なくありません。
対向車が乗用車のように車体が大きくない車の場合には、後方にできる死角がそんなに大きくありませんので、バイクが隠れていてもすぐにわかります。
しかし、この事例のように対向車が車体の大きいトラックの場合には、後方の死角が広くなり後方にバイクがいてもなかなか発見できないのです。
右折するときは、対向車が通過しても一気に右折しないで、一呼吸置いてから発進するようにしましょう。
(シンク出版株式会社 2016.9.1更新)
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