警察庁が発表したデータによりますと、昨年1年間に全国で夜間に道路を横断している歩行者が車にはねられた死亡事故のうち、車のライトがロービームだったものが約96%もありました。
昨年1年間に歩行者が車にはねられた死亡事故が625件ありましたが、ライトがロービームだったものが597件を占め、残りはハイビーム9件、補助灯6件、無灯火13件という内訳でした。
また、夜間に交差点を横断中の歩行者が車と衝突して死亡する事故は、右から来た車とぶつかるより、左から来た車とのほうが3倍も多いことがわかりました。
車のドライバーから見ると、左から横断してくる歩行者よりも右から横断してくる歩行者は発見しづらく、事故が起こりやすいということになります。
ご存じのように、ハイビームでは100m先まで照射しますが、ロービームではわずか40m先までしか照射しませんし、ライトの照射角度は若干左側に寄っています。
こうしたことを考えると、ライトをロービームにしていると右から横断してくる歩行者の発見が遅れて、事故につながっているのだと思います。夜間の運転で前車や対向車がいないときは、ハイビームを使って走行するようにしましょう。
(シンク出版株式会社 2016.9.27更新)
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