昨年、整備不良により運転者が一酸化炭素中毒で死亡した事故を朝礼話題で紹介しましたが、また同じような事例が発生しましたのでお知らせします。
死亡事故が発生したのは6月ですが、警察が精査した結果、整備不良による中毒死であることがわかったという報道がさる10月7日にありました。
滋賀県草津市で6月14日、量販店の駐車場に止まっていた軽乗用車の車内から県内に住む19歳の男女2人の遺体が発見されました。
死因は一酸化炭素中毒と判明し、当初は自殺の疑いで調べましたが、練炭や薬物を使った形跡は全くないので事故の可能性が浮上しました。
警察署は、この車が前年12月に別の車両と後部を接触する事故にあっていたことに注目、車両を詳しく調べたところ車体の後部バンパーが少しへこんで、マフラーに傷が確認されました。
そこで、車両を2人が発見された当時と同じ状況にして、長時間エンジンをかけるテストを行った結果、走行中は大丈夫でもアイドリング状態にすると車内に一酸化炭素がたまることが判明し、「整備不良による特異な中毒死」と結論づけられました。
マフラーの傷程度であれば走行は可能なので、「そのうち修理しよう」と先送りにし勝ちです。しかし、中毒事故が起こる危険があることを肝に銘じて、すぐに点検・整備するように心がけましょう。
(シンク出版株式会社 2016.10.18更新)
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